ニュース 電子 作成日:2022年12月26日_記事番号:T00106673
ファウンドリー最大手、台湾積体電路製造(TSMC)は23日、29日に南部科学園区(南科)のFab18で、3ナノメートル先進製造プロセスの量産式と拡張工事の上棟式を開催すると関係者に招待状を送った。TSMCはこれまで7ナノ、5ナノなどの先進プロセスで公開の量産式典を開催しておらず、異例だ。TSMCが12月6日、米アリゾナ新工場の投資額を400億米ドルに引き上げ、3ナノプロセスも導入すると発表したことで取り沙汰されていた技術流出や台湾離れの疑念を払拭(ふっしょく)する狙いがあるようだ。24日付経済日報などが報じた。
量産式典では、TSMCの劉徳音(マーク・リュー)董事長が司会を務め、台湾での3ナノ量産、今後の工場拡張を宣言することで、受注が確保できていることをアピールするようだ。
競合のサムスンは6月に3ナノ量産を発表した。市場では、米エヌビディアやクアルコム、中国の百度(バイドゥ)などTSMCの顧客を奪ったとみられていた。
南科Fab18の工場は計9基あり、3ナノプロセスは第5~9期工場で生産する。TSMCの魏哲家・総裁は6月の米国での技術フォーラムや7月の業績説明会などで、年内に3ナノ「N3」の量産に入る予定と説明していた。2023年下半期(7~12月)に3ナノ強化版「N3E」、24年には「N3P」を量産する予定だ。
独ドレスデンにも工場か
英フィナンシャル・タイムズ(FT)や日本経済新聞が23日、TSMCはドイツ東部のドレスデンに12インチウエハー工場を設置する方向で最終調整に入り、早ければ24年に着工すると報じたことに対し、TSMCは同日、いかなる可能性も排除しないが、具体的な計画は現時点ではないとコメントした。
報道によると、TSMCのドイツ工場は、28ナノ/22ナノプロセスを採用し、現地向けに車載用半導体を生産するようだ。投資額は数十億ユーロ(1ユーロ=約140円)余り。実現すれば、TSMCにとって初めての欧州工場となる。
消息筋によると、TSMCの幹部は過去半年で2回ドイツを訪問した。年明けにもドイツ入りし、ドイツ政府の支援やサプライヤーの供給能力などを確認するようだ。
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