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エバー航空遅延、春節ボーナス不満で「スト」【図表】(トップニュース)/台湾


ニュース 運輸 作成日:2023年1月3日_記事番号:T00106759

エバー航空遅延、春節ボーナス不満で「スト」【図表】(トップニュース)/台湾

 長栄航空(エバー航空)子会社で、空港の地上業務を手掛ける長栄航勤(エバーグリーン・エアライン・サービス)の従業員延べ200人余りが1~2日、休暇を取得して事実上のストライキを行った。1日は午後7時までに桃園国際空港発着の航空便79便が平均2時間遅延し、旅客4000人以上の足に影響が出た。春節ボーナス(年終奨金)の支給月数がわずか1カ月だったことへの不満が原因とされ、会社側から誠意ある回答がなければ、春節(旧正月、2023年は1月22日)連休や228和平紀念日(2月28日)連休も、集団で休暇を取得する構えだ。3日付中国時報などが報じた。

/date/2023/01/03/01eva0102_2.jpg2日は、陳有玉・董事長や林大淵・総経理らが早朝から荷物を運んだり、部門の責任者が休暇取得者を説得するなどし、航空便の遅延は約30分に縮小した(2日=中央社)

 長栄航勤は、荷物の積み下ろしや機内清掃を担っている。1日は3割に相当する151人が休暇を取得し、2日は65人が休暇を取得した。長期的な人手不足に加え、長栄航勤の春節ボーナス支給月数1カ月に対し、エバー航空は3カ月、長栄海運(エバーグリーン・マリン)は45カ月と報じられ、たまっていた不満が噴出した。

 長栄航勤のある従業員は、新型コロナウイルス禍で稼いでいた貨物事業は、長栄航勤が貨物の積み下ろしを担っていたのにと不満の意を示した。

 長栄航勤の労働組合は1日、合理的な労働条件を勝ち取ろうとの声明を発表した。

 長栄航勤は2日、昨年第1~3四半期(1~9月)純損益は9938万台湾元(約4億2000万円)の赤字だったが、昨年末に春節ボーナスを支給し、賃上げを実施したと指摘した。従業員と引き続き対話していくとしたものの、支給月数の引き上げには言及しなかった。

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中華航空も労使対立

 長栄航勤の従業員の休暇取得を受け、桃園空港を運営する桃園国際機場(桃園インターナショナル・エアポート)は1日、中華航空(チャイナエアライン)子会社の桃園航勤(桃園インターナショナル・エアポート・サービス)に支援を要請したが、桃園航勤の労働組合に拒否された。

 桃園航勤の労働組合は、年末に賃上げなどの労使交渉が決裂しており、春節連休のストライキ決行について1月6日に投票を行うと説明した。

 桃園空港の地上業務は新型コロナ流行前、桃園航勤が7割、長栄航勤が3割を占めていた。両社の従業員が春節連休に同時にストライキを決行すれば、桃園空港の機能がまひする恐れがある。

 王国材・交通部長は2日、エバー航空の林宝水・董事長と中華航空の謝世謙・董事長に対し、適切な対応をお願いしたと語った。

 

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