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作成日:2008年10月6日_記事番号:T00010689
中国海協会、トップの訪台日程に変更なし
中国の対台湾窓口機関、海峡両岸関係協会(海協会)の陳雲林会長による台湾訪問日程が汚染粉ミルク事件の影響で延期されるとの観測に対し、行政院大陸委員会は3日までに、「延期や期間短縮の予定はない」と述べ、10月末か11月初めに台北で台湾側の窓口機関、海峡交流基金会(海基会)の江丙坤理事長とのトップ会談を開く方針を強調した。4日付中国時報が伝えた。
大陸委の劉徳勲報道官は「双方が詳細について詰めの作業を行っている」と述べた。10月半ばには副秘書長クラスの準備会合を開く予定だ。訪問中に市民による抗議に遭遇する可能性についても、中国側と話し合いを済ませているとした。
中台の窓口機関トップが台湾で会談するのは初めてとなり、中台間の航空、海運の直航拡大や金融市場開放などが主要議題になる見通しだ。
航空分野では、現在香港飛行情報区経由となっている中台間の航空路の直線化と週末に限られたチャーター便の常態化が課題となる。海運分野では中台間の直航解禁が最大懸案だ。
江理事長は3日の講演で、中台が総合経済協力協定(CECA)を締結することに意欲を示し、「両岸(中台)経済に利益をもたらすだけでなく、台湾が存在感を失わないためにも良策だ」と指摘した。
その上で、「われわれが大陸(中国)とCECA締結交渉を行ってこそ、他国は台湾との自由貿易協定(FTA)締結に反対しない」と強調した。