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金管会、南山人寿の資産処分を制限


ニュース 金融 作成日:2008年10月6日_記事番号:T00010700

金管会、南山人寿の資産処分を制限

 
 行政院金融監督管理委員会(金管会)は3日、米保険最大手AIGが公的管理下に置かれたことで、同社子会社である南山人寿保険に財務危機が波及する可能性が生じていることを受け、南山人寿の資産を政府が認める保管機関に預託させる内容の合意文書を取り交わした。5日付経済日報などが伝えた。
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 これにより、南山人寿は運転資金以外の資産を預託することになり、政府の同意なく資産を処分することができなくなる。政府が破綻(はたん)前に保険会社の資産管理に直接介入するのは台湾で初のケースとなる。

 金管会と南山人寿の合意内容は、▽南山人寿とAIGの間の取引は台湾当局の法令規定に従い、保険契約者の権益を最優先としなければならない▽資産を許可なくAIG集団に移転することは認めない▽南山人寿の保険契約者の権益に何らかの損失が及ぶ場合には、直ちに監督機関に通知する▽南山人寿にかかわる一切の事項は金管会の関連する通達文書や規定に従って処理する──の4項目。

 ただ、今回の措置は南山人寿が事実上の公的管理下に置かれたとの印象を与え、かえって保険契約者の不安を招く懸念もある。金管会の黄天牧保険局長は、「南山人寿の財務や運営は一切正常で、4項目の合意は保険契約者の権益を保護することが唯一の目的だ。南山人寿を『管理下』に置いたものではない」と強調した。