ニュース 電子 作成日:2023年1月19日_記事番号:T00107085
サプライチェーン(供給網)関係者によると、アップルが2023年下半期(7~12月)に発表予定とされるノートパソコン、MacBook Air(マックブックエア)の新モデルは、ファウンドリー最大手、台湾積体電路製造(TSMC)の3ナノメートル製造プロセスを採用したプロセッサーを搭載するようだ。初めてのTSMCの3ナノ採用ノートPCとなりそうだ。ハイエンド機種のMacBook Pro(マックブックプロ)は24年モデルで3ナノプロセッサーを搭載する可能性がある。19日付電子時報が報じた。
アップルは、M2プロとM2マックスの高い電力効率により、新しいマックブックプロで最大22時間というマック史上最長のバッテリー駆動時間を実現すると説明した(アップルリリースより)
サプライチェーン関係者は、マックブックエアは価格が手頃なため出荷台数の伸びが見込めると指摘した。組み立てを手掛けるノートPC受託生産大手、広達電脳(クアンタ・コンピューター)も恩恵を受ける見通しだ。
アップル製品の動向分析で定評がある天風国際証券(TFインターナショナル・セキュリティーズ)の郭明錤アナリストは18日、次世代のマックブックプロは、24年上半期(1~6月)に量産され、おそらくTSMCの3ナノN3PかN3Sを採用した自社開発プロセッサー「アップルシリコン」のM3プロ、M3マックスを搭載するとの見方をツイッターに投稿した。
新機種発表、5ナノ採用
アップルは18日、マックブックプロとデスクトップPC、Mac mini(マックミニ)の新モデルを発表した。搭載プロセッサーM2プロ、M2マックスはいずれも5ナノプロセスを採用した。プロセッサーはTSMCが手掛けたとされる。TSMCはノーコメントだ。
M2プロとM2マックスは、チップレット(小さな半導体のダイ)技術、TSMCの先進封止(パッケージング)技術を採用したとされる。アップルは、M2プロは10コアまたは12コアの中央演算処理装置(CPU)を搭載し、トランジスタ数は400億個とM1プロと比べ20%増え、M2の2倍で、性能は前世代より20%向上したと説明した。M2マックスは12コアCPUを搭載し、トランジスタ数は670億個とM1マックスと比べ100億個増え、M2の3倍、性能は30%向上したと説明した。
M2プロ搭載のマックブックプロの販売価格は▽14インチ、6万4900台湾元(約27万5000円)から、▽16インチ、7万9900元から──、M2マックス搭載機種は▽14インチ、9万7900元から、▽16インチ、10万9900元から──と、前世代機種より5000元高くなった。
マックミニはM2搭載機種が1万8900元から、M2プロ搭載機種が3万9900元から。M2搭載機種は前世代機種より3000元安くなった。
マックブックプロとマックミニは米国などで1月24日に、日本などでは2月3日に発売される。台湾での発売日は未定だ。
5ナノ稼働率、70%に低下か
電子時報によると、PC需要の低迷を受け、アップルがマックブックの23年出荷目標を1500万台へと4割削減したとされ、TSMCの5ナノプロセスの第1四半期(1~3月)稼働率は75%に、第2四半期(4~6月)は70%に低下する見込みだ。マックブックプロ新モデルの値上げも購買意欲を阻む要因とみられている。
このほか、アップルが今秋発表予定とされるスマートフォン新機種、iPhone15(仮称)シリーズは、3ナノ強化版「N3E」を搭載するとみられる。
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