ニュース 電子 作成日:2023年2月13日_記事番号:T00107380
13日付経済日報によると、サムスン電子は在庫調整でファウンドリー事業の稼働率が低下する中、受注を確保するため、成熟製造プロセスの受託生産価格を1割引き下げ、台湾のネットワーク関連チップメーカーから受注したとみられている。成熟プロセスが中心の台湾のファウンドリー、聯華電子(UMC)や台湾積体電路製造(TSMC)傘下の世界先進積体電路(VIS、バンガード・インターナショナル・セミコンダクター)も、条件付きで値下げを開始したようだ。
サプライチェーン(供給網)関係者は、サムスンのファウンドリー事業はもともと自社製品用チップの生産が中心で、需要低迷で余剰になった生産能力を埋めるため、値下げで受注を取らざるを得ないと分析した。
サプライチェーン関係者は、サムスンの半導体受託生産価格は以前から同業よりやや低く、さらに1割値下げしたとなれば、IC設計会社はこれを利用して、他のファウンドリーに値下げ交渉を持ち掛けると指摘した。
UMCは、市場でのうわさについてはコメントを控えるとしつつ、受託生産価格は安定していると強調した。
稼働率、下半期回復へ
UMCは、当面の受注見通しは立っておらず、今年第1四半期(1~3月)の稼働率は70%と、前期の90%から低下すると説明した。業界の在庫調整に伴い、下半期(7~12月)は徐々に上昇すると予測した。
市場の観測によると、VISは、米中対立を受け、クアルコムやモノリシック・パワー・システムズ(MPS)、アナログ・デバイセズ(ADI)から大口受注があったようだ。今年半ばから稼働率が大幅に上昇し、年末には80%まで回復する見込みだ。
VISの方略・董事長は、第1四半期は非需要期で、稼働率は1年で最も低いとの見方を示した。第2四半期(4~6月)にディスプレイドライバIC(DDI)や電源管理IC(PMIC、パワーマネジメントIC)の在庫調整が一服するものの、パソコン、スマートフォンの在庫調整はまだ2~3四半期かかる見通しだ。
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