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作成日:2008年10月7日_記事番号:T00010739
LGとサムスンの相互調達、パネル業界に悪影響
パネル業界の不景気が続く中、韓国では政府の介入によりLG電子とサムスン電子が相互のパネル調達を拡大するもようだ。2社はこれまで液晶テレビ用パネルの3~5割を台湾パネルメーカーから調達しており、相互調達の拡大は台湾パネル業界に一定の悪影響を与えるとみられる。7日付経済日報が伝えた。
韓国のディスプレイ専門調査機関、ディスプレイバンクによると、サムスンはパネルの5割を、LGは3割を台湾から購入している。調達先は▽友達光電(AUO)▽奇美電子(CMO)▽中華映管(CPT)▽瀚宇彩晶(ハンスター)▽群創光電(イノルックス・ディスプレイ)──と主要パネルメーカー全社がそろう。
業界関係者によると、韓国政府は1年前から2社にパネルの相互調達を促していたが、両社は競争相手でもあり、取り組みは進んでいなかった。しかし今回、世界規模の不景気とパネル業界の不調を受け、韓国政府の積極的な介入によって相互調達の拡大が近く実現する見込みとなった。
ディスプレイバンクのアナリストによると、両社はまず液晶モニターに始まり、次に液晶テレビ、互いに製造していないサイズのパネルの相互調達を行うという。
台湾のパネル業界は既に減産を進めているが、韓国大手2社からの受注が減少することで、打撃がさらに深まると懸念されている。