ワイズコンサルティング・グループ

HOME サービス紹介 コラム グループ概要 採用情報 お問い合わせ 日本人にPR

コンサルティング リサーチ セミナー 経済ニュース 労務顧問 IT 飲食店情報

金融機関の預金、全額保護へ


ニュース 金融 作成日:2008年10月8日_記事番号:T00010759

金融機関の預金、全額保護へ

 
 劉兆玄行政院長は7日、金融不安で預金者に動揺が広がることを防ぐため、預金保険条例に基づき、あらゆる金融機関の預金を全額保護すると発表した。8日付経済日報などが伝えた。

 預金保護上限は当初150万台湾元(約460万円)から300万元に引き上げられる予定だったが、行政院金融監督管理委員会(金管会)は7日夜、行政院長の指示を受け、全額保護を発表した。補償範囲には外貨預金、譲渡性預金証書なども含まれる。全額保護措置の期限については、一両日中に金管会が会合を開き決定する予定だ。

 台湾では中央存款保険公司(預金保険機構)の発足に伴い、預金保護には上限が設けられたが、今回の金融危機で預金者の心理が大きく動揺していることを受け、全額保護の復活が決まった。預金保険条例は信用秩序や金融の安定が著しく損なわれる場合には、財政部や中央銀行の同意に基づき、預金保護上限の制約を適用しないと定めている。

 銀行業界では、万一の経営破綻(はたん)を心配し、市民が預金を政府系金融機関に預け替えるなど混乱が広がっていた。今回の金融不安では欧州で複数の国が既に預金の全額保護を発表している。