ニュース 電子 作成日:2023年3月9日_記事番号:T00107812
半導体設備業界関係者によると、ファウンドリー最大手、台湾積体電路製造(TSMC)は、昨年下半期からアップルなど顧客の発注削減が相次ぎ、今年第1四半期(1~3月)末時点の稼働率は75%まで低下する見込みだ。うち7ナノメートル製造プロセスは、3月末に40%を割り込むとみられる。9日付電子時報が報じた。
7ナノプロセスは、2022年第3四半期(7~9月)末時点で稼働率が既に90%を割り込んでいた。聯発科技(メディアテック)やアドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)など多くの顧客が発注を削減したことで、22年11月に稼働率は60%まで低下し、今年第1四半期にさらに下がった。
5ナノは22年10月までフル稼働が続いていたが、22年11月に▽アップル、▽エヌビディア、▽AMD、▽メディアテック、▽クアルコム──が発注を削減したことで、TSMCの稼働率は徐々に低下し、今や75%まで下がった。特に、アップルのスマートフォン、iPhone関連の発注は30%削減されたようだ。
成熟プロセスも低下
設備業界関係者によると、TSMCは6インチ、8インチ、12インチウエハー工場の全ての製造プロセスで、22年第3四半期から稼働率が明らかに低下した。
12インチ工場は、22年第3四半期末時点の稼働率が95%以上だったが、今年3月末には、▽新竹科学園区(竹科)Fab12Aの45ナノ、稼働率80%、▽南部科学園区(南科)Fab14Bの16/12ナノ、稼働率70%──まで低下するようだ。
新型コロナウイルス特需で供給不足が続いていた8インチ工場の成熟プロセスも、22年第3四半期末に稼働率が90%まで下がっており、今年3月末には竹科のFab8は稼働率90%台を維持するものの、竹科のFab5と南科のFab6は70%まで低下するとみられる。
竹科の6インチ工場Fab2は稼働率90%を維持していたものの、今年3月末には65%程度まで低下するとみられる。
3ナノ稼働率、50%に上昇へ
一方、22年12月末に量産式典を開催した3ナノプロセスは、当初の稼働率20%から、今年3月末に約50%まで上昇する見込みだ。
顧客のウエハー投入枚数、出荷枚数、良品率いずれも想定を上回っており、今年3月の生産能力は5万~5万5000枚となる見込みだ。
3ナノは主にアップルのノートパソコン、MacBook(マックブック)シリーズ向けに生産している。3ナノの受託価格は約2万米ドルと高額とされる。
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