ニュース 電子 作成日:2023年3月13日_記事番号:T00107864
半導体設備業者などによると、ファウンドリー世界最大手、台湾積体電路製造(TSMC)はドイツ東部のドレスデンでの工場建設が確定しており、2025年から生産を開始する予定だ。10日付電子時報で、欧州での工場建設計画は見合わせ、シンガポールでの12インチウエハー工場建設を検討していると報じられたものの、TSMCは10日、欧州での車載用半導体工場の建設と、日本での2基目の工場建設を検討しており、その他の地域での具体的な計画はないとコメントした。13日付工商時報などが報じた。
TSMCは以前、欧州の顧客やパートナーと協議しているところで、顧客の需要と政府の支援の度合いを基に、特殊プロセスでの車載用半導体工場建設の可能性を検討すると説明していた。
欧州最大の半導体集積地
半導体業界関係者によると、TSMCがドレスデンを選んだのは、欧州連合(EU)の補助金が受けられるほか、既にサプライチェーン(供給網)が構築されており、顧客にも近いためだ。
ドレスデンは欧州最大の半導体産業集積地(クラスター)で、▽インフィニオン・テクノロジーズ、▽ボッシュ、▽グローバルファウンドリーズ(GF)、▽X-Fab、▽NXPセミコンダクターズ──の工場があるほか、半導体製造装置大手のアプライド・マテリアルズやASML、半導体用シリコンウエハー大手のシルトロニックの支援体制もある。半導体産業の従事者は約5万人に上る。
28ナノ以降、海外で2割生産
TSMCは、米国アリゾナ工場と熊本工場の着工に続き、欧州の地政学的リスクを考慮し、ドイツ工場の建設を優先するようだ。
市場のうわさによると、▽シンガポール、▽アラブ首長国連邦、▽インド──も台湾のファウンドリーを誘致しているが、現時点で具体的に決まっていない。
TSMCは今年1月に開催した業績説明会で、5年後に28ナノメートル以降の製造プロセスの20%を海外で生産すると説明した。同時に、台湾でも継続して生産能力を拡大すると強調した。22年に3ナノの量産を開始したのに続き、25年に新竹科学園区(竹科)と中部科学園区(中科)で2ナノの量産を開始する計画だ。
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