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馬英九総統、国慶節で経済優先アピール


ニュース 政治 作成日:2008年10月13日_記事番号:T00010814

馬英九総統、国慶節で経済優先アピール

 
 馬英九総統は10日、台北市の総統府前広場で行われた国慶節(建国記念日)記念式典で恒例の演説を行い、世界的な金融危機や不況に直面する中で「経済政策を最優先」とする方針を強調した。一方で、「現在の経済危機は1日で解消することはできない」と述べ、景気回復には一定の時間がかかるという考えを示した。
 
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「中華民国万歳」を叫ぶ馬英九総統。総統府の中央塔に掲げられたスローガンは昨年の「台湾は国連に加盟する」から「中華民国の建国記念日を祝う」に変わり、中華民国色が大復活した
(中央社=10日)
 
 中台関係については、双方の政治的和解を国際空間での対立解消まで高め、「台湾、大陸(中国)、国際社会の3者が共に勝利を得る」関係を築きたいと希望を語った。一方で国防力を高め、安全が脅かされることがないという前提の下、「統一せず、独立せず、武力行使せず」、「台湾主体、人民の利益重視」の原則に基づいて関係改善に取り組むと述べた。

 有害物質メラミンが混入した粉ミルクなどが台湾でも出回った問題では、改めて中国製食品、ひいては中国社会の体質への不信感が高まったが、これについては「両岸(中台)の開放がもたらすリスクについて深く考慮しなければならない」と語ったのの、危機管理体制を強化してリスクを抑えた上で「開放路線を堅持する」ことを強調した。

 最後に、テコンドーの北京五輪代表、蘇麗文選手や映画『海角七号』の魏徳勝監督に触れ、逆境のときこそ台湾人は本領を発揮すると鼓舞しつつ、「台湾民主万歳、中華民国万歳」というスローガンで締めくくった。