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「三軽」プラント、環境評価却下に不満続出


ニュース 石油・化学 作成日:2008年10月13日_記事番号:T00010826

「三軽」プラント、環境評価却下に不満続出

 
 台湾中油第3ナフサ分解プラント(通称三軽・高雄県林園郷)の設備更新計画が行政院環境保護署の環境評価大会で却下されたことについて、政府部内や産業界から不満の声が噴出している。

 10日付経済日報によると、経済部の陳昭義工業局長は9日、「(整備更新計画が)政府部門(環境保護署)につぶされた」と述べ、投資家心理に重大な影響を与えることを懸念した 。

 経済部は同日夜、国光石化科技(KPTC)のプラント建設計画にも悪影響が及ぶ事態を懸念し、関係者を集め対策を協議した結果、投資計画に変更がないことを確認した。

 陳工業局長は「設備更新後には生産能力が高まるのに対し、汚染(物質の排出量)は16%減少する。審査側の要求はすべて満たした。それでも投資計画が認可されず、政府部門も反対に回ったのでは、重大投資計画に大きな衝撃となる」と指摘した。

 設備更新計画が環境評価大会の下部組織による審査を通過しながら、最終局面で否 決されたのは異例で、経済部には環境保護署が反対を後押ししたのではないかと疑う向きもある。経済部関係者は「環境保護署の署長と副署長がそろって反対票を投じた理由はいまだに理解できない」と話した。

 これに対し、環境保護署の葉俊宏・綜合計画処長は「鍵は台湾中油が健康リスクの問題を明確にしていないことだった」と差し戻しに至った理由を説明した。

 台湾区石化工業同業公会の陳武雄理事長は、「(設備投資計画が見送られれば、)台湾経済に100%損失を与える」と述べ、環境保護署が対応策を講じない場合には、連休後に抗議活動に乗りだす考えを示した。