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海軍のキッド艦、部品調達困難に


ニュース 政治 作成日:2008年10月14日_記事番号:T00010846

海軍のキッド艦、部品調達困難に

 
 台湾海軍が2005年から06年にかけ導入した紀徳級(キッド型)ミサイル駆逐艦4隻が部品調達の危機に陥っている。いずれも米軍の老朽化した退役艦を購入したものだが、米国では既に搭載兵器の部品は製造が中止されているため、いずれは「ミサイルさえ発射できなくなる」との懸念の声が上がっている。14日付中国時報が伝えた。

 紀徳型駆逐艦は米軍で退役したキッド型ミサイル駆逐艦を改造したもので、それぞれ「基隆」「左営」「蘇澳」「馬公」と命名され就役している。しかし、同型艦は既に世界にこの4隻しかないため、部品調達が年々難しくなっている。消息筋によれば船体や動力システムやスタンダードミサイル垂直発射台、ハープーン対艦ミサイルなどには当面問題がないが、対空レーダーの部品は製造が中止されており、最悪の場合、照準が定められずにミサイルが発射できなくなる事態もあり得るという。

 海軍は「戦力は現在100%を維持している。既に米国側に協力を求めた」と説明している。台湾海軍は10年以内にイージス艦が導入できれば、紀徳型駆逐艦と交代させる構えだが、米台関係の行方によっては、イージス艦の購入が困難となる事態も予想され、部品不足の基隆型駆逐艦で持ちこたえなければならない状況が当面続くことになる。