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イノラックス赤字縮小、「パネル景気Q1底打ち」【図表】(トップニュース)/台湾


ニュース 電子 作成日:2023年4月19日_記事番号:T00108502

イノラックス赤字縮小、「パネル景気Q1底打ち」【図表】(トップニュース)/台湾

 液晶パネル大手、群創光電(イノラックス)が18日発表した第1四半期(1〜3月)の純損益は77億6900万台湾元(約340億円)の赤字だった。4四半期連続の赤字ながら、前期より37%縮小した。イノラックスは、減産と価格調整が奏功し、非需要期ながらパネル価格が上昇しており、パネル景気は第1四半期に底打ちしたと指摘した。19日付工商時報などが報じた。

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 洪進揚・董事長は、パネル景気は確実に底打ちしており、特に40インチ以下のテレビ用の中小型パネル価格上昇が著しいと指摘した。IT(情報技術)製品(パソコン、モニター)パネル需要は改善がみられるが、価格はまだ大きく上昇していないと語った。第2四半期(4〜6月)は、中国で毎年6月18日前後に開催される電子商取引(EC)サイトの「618セール」に向け、パネル出荷量が毎月増加すると予測した。テレビ用パネル価格の上昇が続くほか、ノートPCやモニターの在庫調整が終わりに近づいており、IT製品用パネル価格も小幅に上昇すると予測した。

 第2四半期の大型パネル出荷量は11~15%増加し、パネル出荷は4~6%上昇すると予測した。中小型パネル出荷量は11~13%増加すると予測した。

 イノラックスの第1四半期の連結売上高は455億9500万元で前期比4.8%減少した。粗利益率はマイナス7.0%で、前期比8ポイント改善した。

 第1四半期のパネル出荷面積は614万平方メートルで、前期比4.2%縮小した。うち中小型パネル出荷面積は71万2000平方メートルで5.7%拡大した。

 用途別の売上高構成比は、▽テレビ、32%、▽ノートPCやタブレット端末、23%、▽車載用製品、22%、▽携帯電話、16%、▽モニター、7%──だった。サイズ別では、▽10インチ以下、19%、▽10~20インチ、34%、▽20~30インチ、15%、▽30~40インチ、7%、▽40インチ以上、25%──。

/date/2023/04/19/00innolux_hong_2.jpg洪・董事長は、第2四半期も業績が改善すると予測した(18日=中央社)

5世代工場2基、生産調整

 イノラックスと友達光電(AUO)が第5世代工場を年内にも閉鎖するとのうわさに対し洪・董事長は同日、生産能力を調整すると説明した。

 洪・董事長は、イノラックスは世界にパネル工場が14基あり、うちFab1は半導体のパネルレベルパッケージング(PLP)に転換し、ノートPC用パネルとモニター用パネルを生産している第5.5世代工場Fab4は、他の工場に生産能力を移管すると述べた。Fab4は、市場の動向や技術発展をみつつ、見直すと語った。

5%減資を決定

 イノラックスは同日、5%減資すると発表した。第3四半期に実施する予定で、減資後の資本金は907億8600万元となる。株主に1株当たり0.5元の現金配当を支払う見込みだ。

 洪・董事長は、昨年は赤字で株主に配当金を支払うことができなかったため、今後のパネル景気回復を見込み、減資を決定したと説明した。

 減資は、昨年第3四半期(7〜9月)に続く2度目。イノラックスは、昨年第2四半期に赤字に転落し、2022年通年で279億元の純損失を計上していた。

 

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