ニュース 電子 作成日:2023年4月21日_記事番号:T00108546
ファウンドリー最大手、台湾積体電路製造(TSMC)は20日の決算説明会で、世界の半導体景気と自社の2023年売上高予想を下方修正した。経済動向と末端需要低迷を受け、23年連結売上高は米ドル建てで前年比1〜6%減少すると予測した。今年1月時点の小幅成長予測から、世界金融危機(リーマンショック)の影響を受けた2009年以来、14年ぶりマイナス成長の予測に転じた。21日付経済日報などが報じた。
魏哲家・総裁は、IC設計業界は昨年第4四半期(10〜12月)も在庫水準が上昇し、昨年末時点の在庫水準がTSMCの予想以上だった上、中国のゼロコロナ政策終了後の末端需要の回復も遅れていると述べた。そのため、IC設計業界の在庫調整は予想以上に長引き、健全な水準を取り戻すのは第3四半期(7〜9月)と予想した。
TSMCの第2四半期(4〜6月)の連結売上高予測は152億〜160億米ドルで底を打ち、下半期の業績は顧客の新製品発売で、上半期を上回ると予測した。
23年の設備投資目標は320億〜360億米ドルで、変更はないと語った。市場では、半導体市況の悪化を受け、300億ドル以下に引き下げるとの見方が出ていた。
メモリーを除く今年の半導体市場は前年比4〜6%減少、うちファウンドリー市場は7〜9%減少と予測した。それぞれ1月時点の予測、4%減少、3%減少から悪化した。
Q1減収減益
第1四半期(1〜3月)の連結売上高は前期比3.6%増、前年同期比18.7%減の5086億3000万台湾元(約2兆2000億円)で、過去4四半期で最も低かった。粗利益率は56.3%で前期比5.9ポイント低下、営業利益率は45.5%で6.5ポイント低下した。純利益は前期比2.1%増、前年同期比30.0%減の2069億元と、過去4四半期で最も低かった。
第1四半期の売上高は車載用が前期比5%増だった以外は、スマートフォン向けが27%減少、高性能計算(HPC)が14%減少、モノのインターネット(IoT)向けが19%減少など、いずれも前期を下回った。売上高構成比は、HPCとスマートフォン向けが計78%で、前期比2ポイント低下した。IoT向けが9%、車載用が7%と、それぞれ1ポイント低下した。
製造プロセス別の売上高構成比は、5ナノメートルが31%、7ナノが20%の計51%で、前期比3ポイント低下した。16ナノと28ナノは計25%だった。
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