ニュース 電子 作成日:2023年6月5日_記事番号:T00109320
消息筋によると、ファウンドリー最大手、台湾積体電路製造(TSMC)は近く2ナノメートル製造プロセスの試験生産に向けた準備を開始する。新竹科学園区(竹科)の研究開発(R&D)センターにエンジニアを招集しており、1000人以上のR&Dチームを結成する予定だ。今年は1000枚近い試験生産を目標とし、順調にいけば、2024年にリスク生産、25年に量産を開始する。5日付経済日報などが報じた。
TSMCは、宝山用地(新竹県宝山郷)第2期区画に2ナノを採用する超大型工場(ギガファブ)「Fab20」4基を設置する計画だ。宝山用地と中部科学園区(中科)を合わせ、2ナノ工場は合計6期となる。
国家科学および技術委員会(国科会、NSTC)によると、中科の2ナノ工場の用地は、今年11月に用地取得などの手続きが完了し、12月から使用可能となる見通しだ。
アップルとエヌビディア
TSMCの2ナノ計画によると、25年に「N2」量産を開始し、26年に背面から電力供給が可能なバックサイド・パワーデリバリー(BSPD)設計の「N2P」と、高性能計算(HPC)のパフォーマンスを向上させた「N2X」をリリースする予定だ。
2ナノは立体構造トランジスタ(FinFET)アーキテクチャーではなく、TSMCとして初めてナノシートトランジスタアーキテクチャーのゲート・オール・アラウンド(GAA)技術が採用される。
TSMCは以前、2ナノは3ナノより大幅にアップグレードすることから、顧客の採用意欲は3ナノリリース当初より高くなると予測した。
アップルとグラフィックスプロセッサー(GPU)大手、エヌビディアが最初に採用するとみられている。
製造工程にAI技術か
サプライチェーン(供給網)関係者によると、TSMCは顧客の要望に応え、フォトリソグラフィー工程の演算効率の向上とフォトマスク生産量拡大のため、エヌビディアのAI(人工知能)システム「DGX H100」を導入するという。
エヌビディアのジェンスン・フアン(黄仁勲)最高経営責任者(CEO)は先ごろ、TSMCがエヌビディアなどのパートナーと取り組んできたAIシステムを導入した2ナノの試験生産を6月に開始する予定だと明かした。演算時間は40分の1に短縮できると説明した。
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