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作成日:2008年10月17日_記事番号:T00010940
離婚率の高い中台カップル、しわ寄せは子供に
内政部の統計によると、1987年から今年08年1月までの間に、台湾人と結婚した中国大陸出身者は30万4,866人に上り、その大部分が女性だ。また、07年の台湾の離婚件数5万8,000組余りのうち、外国籍配偶者は1万1,000人。この中には中国大陸出身者6,603人が含まれている。すなわち、離婚カップルの5組に1組が国際結婚で、その60%は中国人配偶者ということになるから、中台カップルの離婚率は極めて高い。
台北県に住む阿明君(5)の母親は、福建省アモイ出身。夫が不景気で失業したため、パートに出て家計を支えていたが、数カ月もすると家族を捨てて中国へ帰ってしまった。阿明君は真夜中に目が覚めて大泣き。父親は、彼と3歳になる妹を置いてまた酒を飲みに出掛けて行った。
20歳で台湾へ嫁いだ湖南省出身の小玉さんは、10年間の結婚生活で4人の子供を産んだ。だが、夫との価値観の違いや嫁姑関係が原因で離婚。子供2人を連れて故郷へ帰ったものの、台湾育ちの子供たちは中国の田舎生活に慣れず、台湾に送り返すしかなかった。彼女は実家に1年ほどいたが、新しいパートナー探しでも仕事探しでもチャンスに恵まれなかった。中華民国籍を取得していたので、商売をしようとまた台湾へ戻った。
江蘇省出身の小芳さんは、中国で働く台湾人ビジネスマンの夫と4年前に離婚。子供はずっと父母に預けていたが、長男は暴力をふるうようになった。
台湾では現在、生まれてくる子供7人のうち2人が外国人配偶者の子供で、「新台湾の子」と呼ばれる。中国人配偶者が離婚した場合、子供は夫である台湾人が扶養するケースが多いようだが、増える離婚のしわ寄せが彼らに及ぼす影響が懸念されている。