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力麒建設の贈賄、陳前総統夫妻が容疑者に


ニュース 政治 作成日:2008年10月17日_記事番号:T00010941

力麒建設の贈賄、陳前総統夫妻が容疑者に


 力麒建設(リッチ・デベロプメント)による南港展覧館の受注工作で使われたとわいろとみられる273万米ドルが、陳水扁前総統夫人の呉淑珍被告(横領罪などで起訴済み)の指示の下、関係者の海外口座を通じて陳前総統ファミリーに渡っていた疑いが強まり、検察当局は16日、陳前総統夫妻と、呉被告の大学の同級生の弟で実行役とみられる蔡銘哲氏の3人を、収賄とマネーロンダリング(資金洗浄)の容疑者として扱うことを決定した。17日付自由時報が報じた。

 検察の調べによると、力麒建設の郭銓慶元董事長は、妹の郭淑珍氏の米国の銀行口座を蔡容疑者を通じて呉被告に提供。南港展覧館の落札後、273万米ドルを同口座に振り込み、そこから陳前総統ファミリーのシンガポール、香港の関係者の口座に少なくとも1億5,000万台湾元(約4億6,000万円)の再振り込みが行われた。273万米ドルは台湾元では8,800万元相当であるため、検察では1億5,000万元の中には他の企業から受け取った金も含まれていると見ている。

 力麒建設の贈賄事件をめぐっては、余政憲・元内政部長が15日、入札妨害の疑いで逮捕されている。検察は近く呉被告に対する取り調べを行う予定で、蔡容疑者に対しては求刑を軽くする代わりに犯罪の事実を明らかにするよう求めることも検討している。