ニュース 電子 作成日:2023年6月17日_記事番号:T00109565
鴻海精密工業の劉揚偉・董事長は英BBCの独占インタビューで、米中関係が悪化する中、事業継続計画(BCP)を既に策定しており、一部の生産ライン、特に国家安全に関わる製品の生産ラインについては、中国からメキシコやベトナムに移転したと語った。国家安全に関わる製品は、機密情報を含む可能性がある、データセンターのサーバーを指すとみられる。劉・董事長は、一部のサプライチェーン(供給網)を中国から移転したとしても、電気自動車(EV)が今後数十年の成長エンジンになると強調した。17日付自由時報などが報じた。
鴻海のEVは、来年下半期(7〜12月)に5人乗りクロスオーバースポーツ用多目的車(SUV)「モデルB」の量産を開始する予定だ(鴻海リリースより)
劉・董事長は、両国のリーダーに平和と安定を肝に銘じてほしいと語り、企業や最高経営責任者(CEO)として、最悪の事態が発生した場合を考えなければならないと述べた。中国による台湾封鎖や台湾侵攻を想定しているようだ。
西側諸国の「中国外し」について劉・董事長は、自国政府に要請され、一部の顧客が中国からの生産移転を求めているが、それは顧客の決定で、鴻海の決定ではないと語った。
一方で、鴻海が米国で設計し、中国で製造するビジネスモデルは終わっておらず、中国政府は、鴻海のような企業の事業運営継続が多くの就業機会を生み出すことを望んでいるとの認識だ。
「EVは大型iPhone」
劉・董事長は、EVは大型のiPhone(アップルのスマートフォン)のようなもので、鴻海にとって馴染み深く、大きなチャンスだと語った。ガソリン車のエンジンに当たるのは、バッテリーやモーターで、鴻海が得意としている分野だ。
鴻海は、今後数年以内にEV世界市場シェア5%が目標だ。まだEVが数モデルしかない鴻海にとって、野心的な目標だ。劉・董事長は、この賭けは必ずリターンがあると確信している。
インドでもEV生産か
劉・董事長は、EVは1カ所で生産する意味はなく、現地生産になると述べた。鴻海のEV工場は、米オハイオ州、タイ、インドネシアにあり、インドにも設置する可能性があると語った。
インドのエコノミック・タイムズの16日報道によると、鴻海はインド当局と、EV生産について協議中だ。インドの代表団が近く訪台し、鴻海の主管と会見するようだ。
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