ニュース 政治 作成日:2023年7月5日_記事番号:T00109839
游錫堃・立法院長は4日午前9時、船で蘇澳港(宜蘭県蘇澳鎮)を出発し、日本最西端の島、沖縄県の与那国島を訪問した。蘇澳〜与那国島は、直線距離111キロメートルで船で約2時間。林姿妙・宜蘭県長や観光業者約40人など約100人から成る訪問団は、日本の超党派議員連盟、日華議員懇談会(日華懇)の古屋圭司会長ら国会議員に迎えられた。游・立法院長は、今後、蘇澳〜与那国島の定期便を就航し、観光と日台関係強化を促進したいと語った。5日付自由時報などが報じた。
游・立法院長(左5)率いる訪問団は、南北之星2号で午前9時に蘇澳港を出発し、午前11時過ぎに与那国島に到着した(立法院リリースより)
游・立法院長は、蘇澳〜与那国島が就航すれば、初の直航便となり、観光面でも議会外交でも意義があると述べた。観光面では、日本から毎年200万人が台湾を訪れており、うち1%が蘇澳から与那国島を旅行すれば、同路線は価値があると語った。
游・立法院長は、最近20団体以上から蘇澳〜与那国島線について問い合わせがあったと明かした。今後、民間の旅行会社が適正料金でツアーを組めば、同路線の第2便、第3便と増えると語った。
游・立法院長率いる訪問団は、与那国島の西崎(いりざき)にある「日本最西端の碑」の前で記念撮影した(4日=中央社)
李明哲・蘇澳鎮長は、日本側は蘇澳との直航便再開に向け、昨年も蘇澳を訪問して可能性を検討しており、小型の高速船での島巡りツアーも望んでいると述べた。また、6〜7年前に蘇澳〜石垣島のフェリーを試験運航したものの、利用者が少なく、1年足らずで運航停止になったと語った。
古屋会長は、游・立法院長の日台観光促進に対する情熱を感じたと語り、同路線の就航までに解決が必要な問題があるものの、日台の知恵を集めて努力したいと述べた。
「台湾有事は日本有事」
游・立法院長は、与那国島に足を踏み入れると、亡くなった安倍晋三元首相が掲げた「台湾有事は日本有事」を思い出し、岸田文雄首相の東アジアの地域の安全、国際秩序を守る決意を感じたと述べた。
古屋会長は、昨年の双十節(中華民国の建国記念日、10月10日)に訪台し、游・立法院長と蘇澳から与那国島を眺めた際、游・立法院長は近いうちに与那国島からも蘇澳を眺めたいと話しており、こんなに早く実現するとは思わなかったと語った。
游・立法院長は同日午後、日華懇の古屋会長らと共に乗船し、与那国島から蘇澳に午後5時に戻った。
中国軍機、24機飛来
国防部は4日午前11時過ぎ、4日午前8時ごろ、台湾周辺の空海域で、中国軍機延べ24機、艦艇4隻が活動し、うち軍機9機が、台湾と中国の事実上の停戦ラインとされる中間線やその延長線を越え、南西の防空識別圏(ADIZ)に侵入したのを確認したと発表した。
与那国島は、日本が尖閣諸島(沖縄県石垣市、台湾名・釣魚台列嶼)周辺を航行する中国の船舶を監視するため、軍事基地化を進めており、游・立法院長の訪問は中国の反発を招く可能性があると指摘されていた。
【セミナー情報です】
AIチャット襲来!チャットGPTの台湾ビジネス事例と日系企業の活用術。参加者にはチャットGPT活用虎の巻を贈呈いたします。7月21日開催。
検索は「ワイズ、AI活用術」。
【セミナー情報の詳細はこちら】
台湾のコンサルティングファーム初のISO27001(情報セキュリティ管理の国際資格)を取得しております。情報を扱うサービスだからこそ、お客様の大切な情報を高い情報管理手法に則りお預かりいたします。
ワイズコンサルティンググループ
威志企管顧問股份有限公司
Y's consulting.co.,ltd
中華民国台北市中正区襄陽路9号8F
TEL:+886-2-2381-9711
FAX:+886-2-2381-9722