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第3世代半導体、台湾基板メーカーも注力(トップニュース)【図表】/台湾


ニュース 電子 作成日:2023年7月10日_記事番号:T00109913

第3世代半導体、台湾基板メーカーも注力(トップニュース)【図表】/台湾

 電気自動車(EV)や低軌道(LEO)衛星などに使われる、炭化ケイ素(SiC)や窒化ガリウム(GaN)を使用した化合物半導体(第3世代半導体)は主に、欧米、日本のIDM(垂直統合型)メーカーが主導し、台湾メーカーに委託している状況だ。SiC基板は日米のメーカーが9割を出荷しているが、台湾でも▽環球晶円(グローバルウェーハズ、GWC)、▽漢民科技(エルメス・エピテック)、▽広運機械工程(ケンメック・メカニカル・エンジニアリング)──がグループで注力している。10日付工商時報などが報じた。

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 第3世代半導体関連の主な台湾メーカーは、基板は▽GWC、▽漢磊科技(エピシル・テクノロジーズ)、▽盛新材料(タイシック・マテリアル)──で、製造は▽台湾積体電路製造(TSMC)、▽聯華電子(UMC)、▽TSMC傘下の世界先進積体電路(VIS、バンガード・インターナショナル・セミコンダクター)、▽晶成半導体(ユニコーン・セミコンダクター)、▽積亜半導体(プロアジア・セミコンダクター)──などだ。世界の生産額の5割を台湾メーカーが創出している。

 漢民科技は、傘下の嘉晶電子(エピシル・プレシジョン、EPI)が結晶成長を行い、漢磊科技がファウンドリーを担う。ケンメックも、自社でSiC結晶成長炉を製造し、孫会社の盛新材料科技が結晶成長を担う。

 海外のIDMは、▽ローム、▽オン・セミコンダクター、▽テキサス・インスツルメンツ(TI)、▽STマイクロエレクトロニクス、▽インフィニオン、▽NXP、▽ルネサスエレクトロニクス──など。

材料の奪い合いも

 業界関係者によると、SiCやGaNを使用する第3世代半導体は、シリコン(Si)半導体と比べ、高温・高電圧でも動作し、電力損失が少ない。GaNは900V(ボルト)以下、SiCは1200V以上に適している。第3世代半導体の使用で、電動車の急速充電や長距離走行、軽量化などが実現できる。

 市場調査会社、集邦科技(トレンドフォース)の予測によると、第3世代半導体の21年生産額は9億8000万米ドルで、25年には47億1000万米ドルまで増加し、年平均成長率(CAGR)48%が見込まれる。

 国際エネルギー機関(IEA)の予測によると、今年の電動車(新エネルギー車)出荷台数は前年比35%増の1400万台となる見通しだ。SiCの供給不足で、メーカー間の奪い合いが起こりそうだ。

 ガリウムの9割近くを生産する中国は先日、8月1日からガリウムなどの輸出を規制すると発表した。自動車大手、仏ルノーは、電動車にとってチャイナリスクだと指摘した。

 

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