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TSMCの高雄工場2ナノ採用か、AI需要増で【図表】(トップニュース)/台湾


ニュース 電子 作成日:2023年7月17日_記事番号:T00110031

TSMCの高雄工場2ナノ採用か、AI需要増で【図表】(トップニュース)/台湾

 消息筋によると、ファウンドリー最大手、台湾積体電路製造(TSMC)は、人工知能(AI)需要の高まりを受け、高雄市で建設中の新工場に2ナノメートル製造プロセスを導入するようだ。量産時期は2025年下半期(7〜12月)で、2ナノ導入予定の新竹科学園区(竹科)宝山用地(新竹県宝山郷)の新工場と同時期になるとみられる。17日付聯合報などが報じた。

/date/2023/07/17/00tsmc_2.jpgTSMCが12インチウエハー工場(Fab21)を建設中の米アリゾナ州フェニックス市のケイト・ガジェゴ市長(右3)率いる訪問団が訪台し、​​魏・総裁(右4)を訪問した(14日=中央社)

 TSMCの広報担当者は、高雄工場についてはコメントしないと述べた。現在、20日の業績説明会の前の沈黙期間に入っている。

 高雄新工場について魏哲家・総裁は4月に開催した業績説明会で、当初予定していた28ナノから先進プロセスに変更し、3ナノ以降の可能性もあると話していた。

 AI商機が予想以上に早く到来し、盛り上がっていることから、高雄工場での2ナノ導入を決定したとみられる。

 画像処理半導体(GPU)大手、エヌビディアのジェンスン・フアン(黄仁勲)最高経営責任者(CEO)は、このほど発表した新製品は全てTSMCの2ナノで委託生産すると明かしていた。

 アップルは、25年に発売予定のスマートフォン、iPhone17プロ(仮称)に2ナノチップを搭載するとみられている。

 消息筋によると、TSMCは既に高雄工場の2ナノ導入計画を経済部と高雄市政府に報告した。2ナノでは、消費電力が多い極端紫外線(EUV)設備を使用するため、電力や水の供給において政府の協力を求めるようだ。

/date/2023/07/17/00process_2.jpg

 消費電力が従来の計画より多くなるため、環境影響評価(環境アセスメント)差異分析をやり直す必要がある可能性がある。

 高雄工場は22年下半期に着工した。当初は、7ナノと28ナノ採用の予定だった。

23年売上高、また下方修正か

 TSMCは20日の業績説明会で、23年の売上高予測を米ドル建てで前年比10%減に下方修正するとうわさされている。TSMCは4月の業績説明会で、1月時点の小幅成長から前年比1〜6%減へと下方修正していた。

 業界では、TSMCが4月に理由として挙げた、▽IC設計会社の在庫水準が高い、▽中国のゼロコロナ政策終了後の末端需要の回復が遅れている──などに加え、アップル以外のスマホやサーバーなどの末端市場が不振なためとみている。

 証券会社は、成熟プロセスの在庫調整で、TSMCの今年の売上高は低迷するが、24年には成長軌道を取り戻すと予測した。

 

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