ニュース 電子 作成日:2023年7月25日_記事番号:T00110176
ファウンドリー最大手、台湾積体電路製造(TSMC)は25日、新竹科学園区(竹科)銅鑼園区(苗栗県銅鑼郷)で、先進封止(パッケージング)工場を建設する計画と認めた。AI(人工知能)需要の急増で生産能力が不足している先進封止(パッケージング)のチップ・オン・ウエハー・オン・サブストレート(CoWoS、コワース)などを手掛けるようだ。投資額は900億台湾元(約4000億円)、月産能力は11万枚(12インチウエハー)で、2027年第3四半期(7〜9月)までに量産を開始する予定だ。25日付工商時報などが報じた。
新工場は、23年第4四半期(10〜12月)に整地作業を開始し、24年下半期(7〜12月)に着工する予定だ。就業機会1500件の創出が見込まれる。
3次元集積化(3D-IC)パッケージングの統合ソリューション「TSMC 3Dファブリック」を採用した▽CoWoS、▽集積ファンアウト(InFO)、▽システム・オン・インテグレーテッド・チップス(SoIC)──を中心に手掛ける計画だ。TSMCにとって6基目の先進封止工場となる。
PSMCを説得か
竹科管理局は先日、TSMCが銅鑼園区の用地7.9ヘクタールを借りることを認めると通知した。
情報筋によると、TSMCが借りる用地はもともと、ファウンドリー、力晶積成電子製造(パワーチップ・セミコンダクター・マニュファクチャリング、PSMC)が先に確保していた。
TSMCの幹部は5月末、今後2年は先進封止の受注に対し生産能力が足りないと主張し、王美花・経済部長に工場用地の支援を求めた。経済部の報告を受け、行政院は6月、台湾の半導体産業の戦略上、TSMCの先進封止は緊急性と必要性が高いと判断し、PSMCの黄崇仁(フランク・ホアン)董事長に用地を譲るよう、有力者を通じて説得したとみられている。
AI売上高が1割へ
魏哲家・総裁は20日の業績説明会で、AI需要の急増でCoWoSの生産能力が不足しており、できるだけ早く増強したいと語った。AI需要は今後5年の年平均成長率(CAGR)が50%近く、TSMCの売上高の1割を占めると予測した。
TSMCは6月に竹科竹南科学園区(苗栗県竹南鎮)の先進封止・検査工場「AP6」を稼働したばかり。
魏・総裁は6月6日、桃園市龍潭区の先進封止工場「AP3」のInFOラインを南部科学園区(南科)の工場に一部移転し、AP3でCoWoS生産能力を拡充すると表明した。また、1.4ナノは台湾で量産すると明かした。
1.4ナノ工場を着工し、27~28年に量産を開始すると予想されている竹科龍潭科学園区(桃園市龍潭区)第3期拡張は、土地買い上げがうまくいかず、北側でなく、東側になるようだ。
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