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「石化不調は近く終わる」、台塑董事長が見通し


ニュース 石油・化学 作成日:2008年10月21日_記事番号:T00011018

「石化不調は近く終わる」、台塑董事長が見通し

 
 国際原油価格が先週、1バレル70米ドルまで下落したことを受け、台湾塑膠工業(フォルモサ・プラスチックス)の李志村董事長は20日、「原油価格は既に十分下落した」と述べ、石油化学産業の景気も間もなく下げ止まるという見方を示した。21日付経済日報が報じた。

 台湾塑膠では買い手の購入意欲を刺激するため、ポリエチレン(PE)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリプロピレン(PP)などのプラスチック原料で変動価格制を採用し、オファー価格を1カ月に1回から半月に1回に間隔を狭めて発表している。

 ただ、原油価格が底を見せているとはいうものの需要は依然冷え込んだままで、20日のポリエチレンの域内価格は1キログラム当たり6台湾元(約18.7円)急落した。これについて李董事長は「損を覚悟で販売する」としている。

 原油価格の下落に伴い、ナフサ、エチレン、プロピレンなどの汎用プラスチック原料価格も下落が続いており、エチレンの最新スポット価格は1トン700米ドルまで落ち込んでいる。業界関係者は、「石化景気は既に価格の問題ではなく需要の問題となっている。もし原油価格下落が止まらなければ需要の回復は難しい」と語っている。