ニュース 電子 作成日:2023年8月9日_記事番号:T00110452
ファウンドリー最大手、台湾積体電路製造(TSMC)は8日の董事会で、ドイツ東部ザクセン州の州都ドレスデンでの12インチウエハー工場設置に最大35億ユーロ(約5500億円)、米国アリゾナ工場に最大45億米ドル、高雄工場の2ナノメートル製造プロセス導入をはじめ台湾工場に60億6000万米ドル、合わせて150億米ドル近い投資計画を決定した。欧州初となるドレスデン工場は、2024年下半期(7〜12月)に着工、27年に稼働する予定で、車載用半導体などを生産する。9日付工商時報などが報じた。
TSMCは、ドイツに子会社、ヨーロピアン・セミコンダクター・マニュファクチャリング・カンパニー(ESMC)を設立すると発表した。TSMCが70%、▽自動車部品最大手のボッシュ、▽半導体大手のインフィニオン・テクノロジーズ、▽NXPセミコンダクターズ──がそれぞれ10%を出資する。工場はドレスデンに設置し、TSMCが運営を担う。相補性金属酸化膜半導体(CMOS)の22/28ナノメートル製造プロセス、立体構造トランジスタ(FinFET)の12/16ナノを採用する。
欧州連合(EU)やドイツ政府の補助を合わせ、投資額は100億ユーロを超える見込み。現地でハイテク専門職の雇用機会2000件を創出する予定だ。
高雄工場、25年2ナノ量産へ
TSMCは同日、需要を考慮し、高雄工場でも2ナノを導入すると説明した。高雄工場は、25年に量産を開始する予定だ。
2ナノは、新竹科学園区(竹科)宝山用地(新竹県宝山郷)で工場4基を建設する計画で、うち1基が建設中だ。
中部科学園区(中科)台中園区での2ナノ工場計画についてTSMCは同日、未定だと説明した。台中市政府の用地計画が滞っているためだ。
アリゾナ工場、雇用を
アリゾナ工場について、劉徳音(マーク・リュウ)董事長は今年7月、設備搬入の熟練エンジニアが不足しており、4ナノ量産開始を25年に延期すると説明していた。3ナノは26年量産開始予定で変わらない。
外電の報道によると、TSMCがアリゾナ工場に、台湾から経験豊富な従業員500人を派遣することが、アリゾナ州の労働組合の反発を招いていた。これに対しTSMCは8日、TSMCでなく、サプライヤーが数百人を派遣するので、TSMCの現地での雇用に影響はないと強調した。
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