経済部統計処が22日発表した9月の域内飲食業の売上高は、前月比14.1%減、前年同月比4.74%減の243億台湾元(約710億円)だった。前年比成長率は2005年2月以来で最悪。有害物質メラミン入りの乳製品などが出回った事件や、台風13号(アジア名・シンラコウ)と15号(同・チャンミー)がちょうど週末に上陸したことが影響したようだ。23日付経済日報などが報じた。
特に打撃が大きかったのが中華系料理店で、前年同月比5.2%のマイナスとなった。売り上げが20%以上落ち込み、新型肺炎(SARS)まん延の影響を受けた2003年よりひどいという声も数多く出ている。高級店では、大口の得意客も株式市場の暴落で来店が減ったとし、これまで行わなかった割引クーポンの準備に取りかかるほどだという。
小売りも過去7年で最悪
小売業の売上高は、前月比4.31%減、前年同月比5.06%減の2,521億元だった。年成長率は01年10月以来最悪。このうち、▽百貨店(ショッピングセンターを含む)▽スーパーマーケット▽コンビニエンスストア▽量販店──など、個人消費の動向の影響を最も受けやすい総合小売業の売上高合計は、前月比12%減、前年同月比0.39%減の608億元となった。年成長率がマイナスに転じたのは、昨年7月以来だ。消費の低迷は年内いっぱい続くと経済部は予測している。
一方、卸売業の売上高は、前月比1.06%増、前年同月比4.76%増の7,567億元で、唯一プラス成長を記録した。卸売り・小売り・飲食業の合計は、前月比0.71%減、前年同月比1.95%増の1兆331億元だった。