ニュース 商業・サービス 作成日:2023年8月25日_記事番号:T00110758
中国に関する政策を担当する台湾の大陸委員会(陸委会)は24日、中国人の台湾への団体旅行について、1日当たり2000人を上限に受け入れを再開し、同時に台湾人の中国への団体旅行も1日当たり2000人を上限に解禁する方針を発表した。1カ月間の準備期間を設け、実際の解禁時期は、中国の返答を待って決定する。新型コロナウイルスの水際対策撤廃後も、両岸(中台)の団体旅行の往来は途絶えたままだったが、台湾側が歩み寄りをみせた。25日付経済日報などが報じた。
詹・副主任委員は24日、今年3月10日に中国の武漢など10都市との定期直航便を再開したが、今も搭乗率50%余りなので、需要が増加してから、就航都市を増やすと語った(24日=中央社)
陸委会は同日、中国以外の第三地に居住する中国人について、9月1日から観光目的の訪台を申請できると発表した。
ビジネス目的での短期滞在は、28日から展示会や研修のための訪台の申請を再開する。半導体や液晶パネルなど特定のハイテク産業は従来通り、指定の申請が必要だ。
対等を原則
中国は今年5月に、中国の旅行会社が台湾人の団体旅行を受け入れることを解禁した。中国は8月10日までに、日米など138カ国・地域への海外団体旅行の催行を解禁したものの、台湾は含まれていない。台湾は2020年から新型コロナウイルス流行を理由に、中国人の団体旅行の受け入れを停止し、中国への団体旅行の催行も禁止している。
詹志宏・陸委会副主任委員は、台湾側から歩み寄ったと強調し、中国からの前向きな回答を期待していると述べた。対等を原則とし、中国が台湾への団体旅行を解禁しない場合は、台湾も中国への団体旅行を解禁しないと説明した。
交通部観光局は、新型コロナ流行前の中国人の団体旅行の受け入れ上限は1日当たり5000人で、2019年の中国人旅行者数を参考に、1日当たり2000人の上限を決定したと説明した。中国と離島の金門、馬祖地区を結ぶフェリー航路「小三通」は1日当たり2000人の上限に含まない。
観光局は、9月に旅行業界関係者に対し、中国人の入境に関する法規などの説明会を開催する予定だ。
観光業界、期待ふくらむ
旅行業界の業界団体、中華民国旅行商業同業公会全国聯合会(TATA)の蕭博仁・理事長は、3月から何度も両岸の観光再開を求めても、回答が得られていなかったが、今回、陸委会から発表があり、十分ではないが、誠意を感じたと語った。
蕭・理事長は、中国人旅行者は台湾旅行で1人1日当たり平均128米ドルを消費しており、日本人旅行者の120米ドルより多い上、滞在日数も長いと指摘し、中国人観光客がいなければ、台湾の観光旅行市場は年間1000億台湾元(約4600億円)が失われると訴えた。
中国政府は19年8月から、中国人の台湾への個人旅行を実質禁止しているものの、統計によると、19年の中国人の台湾への個人旅行は延べ271万人で、1日当たり7400人だった。台湾から中国への旅行者は延べ404万人で、1日当たり1万1000人だった。陸委会が発表した1日当たり2000人の上限では、それぞれ20~30%しか満たせない。
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