ニュース 電子 作成日:2023年9月7日_記事番号:T00110991
ファウンドリー最大手、台湾積体電路製造(TSMC)の劉徳音(マーク・リュウ)董事長は6日、生成AI(人工知能)登場によるAIチップ不足は、先進パッケージング(封止)技術、チップ・オン・ウエハー・オン・サブストレート(CoWoS、コワース)需要が急に3倍以上に増えたためで、TSMCは1年半後には顧客のCoWoS需要を満たせる見通しで、AIチップ不足は一時的な現象だと説明した。TSMCのCoWoSは、米エヌビディアのAI用グラフィックスプロセッサー(GPU)に採用されている。7日付経済日報などが報じた。
劉・董事長は、超高速DRAM、HBM(高帯域幅メモリー)を組み合わせれば、1つのチップに1000億個のトランジスタが搭載できると説明した(6日=中央社)
劉・董事長は6日開幕の半導体の国際展示会、国際半導体展(セミコン台湾)で、「AI時代の半導体技術」をテーマに講演した。
劉・董事長は、AIチップ不足は生産能力の不足が原因ではなく、開発に15年かかったCoWoS不足が原因だと説明した。短期間で顧客の需要が3倍に膨れ上がったため、現在は需要の80%しか満たせていないが、1年半後には需要に追い付く見通しだと語った。
ムーアの法則に決別
劉・董事長は、半導体技術は過去50年間、小型化でトランジスタ数を増やすトンネル(半導体の集積密度は18~24カ月で倍増する「ムーアの法則」を指す)を付き進んできたが、3次元IC(3D IC)など別の可能性が開けてきたと語った。
2.5Dや3D技術により、エヌビディアのGPU「GA 100」はトランジスタ540億個、「H100」はトランジスタ800億個、アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)の「MI300」にはトランジスタ1460億個が搭載されており、10年以内に1個のGPUにトランジスタ1兆個を搭載するようになると予想した。
3次元(3D)実装は、複雑で課題の多いトンネルだが、半導体産業の発展の可能性を秘めていると語った。
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