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友達、太陽電池産業に進出へ


ニュース 電子 作成日:2008年10月24日_記事番号:T00011122

友達、太陽電池産業に進出へ

 
 過去2年間、本業の液晶パネル以外の新興産業への展開を進めてきた友達光電(AUO)は23日、業績説明会で陳来助・同社総経理が「来年太陽エネルギー産業に進出し、50億台湾元(約147億円)を投資する」と宣言した。また、今年設立した発光ダイオード(LED)製造の子会社、隆達電子(Lextar)も来年下半期に量産に入れる見込みで、同社は今後、太陽電池とLEDをパネルに続く成長の新たな柱としたい考えだ。24日付工商時報などが報じた。
 
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薄膜参入への機は熟した
 
 友達が新たに参入を計画しているのは薄膜太陽電池だ。陳総経理は、参入に当たって考慮した点として▽参入時期▽技術の成熟度▽経営モデル──の3点を挙げた。
 
 参入時期について陳総経理は、「友達が液晶パネルに参入したのは第3世代からで、太陽エネルギー産業への参入も同世代からとするのがよいのでは」と考えたという。
 
 技術発展についても、薄膜太陽電池のエネルギー変換効率は初期の6~8%から現在8~10%まで向上しており、十分成熟しているとの判断だ。「太陽電池技術は比較的導入が容易で、参入への障害は少ない」と楽観している。
 
 陳総経理は経営面についても、「当社はパネル業界での10年の経験から、製品価格の下落がいかに急速に進むかが分かっているため、十分な準備を行うことができる」と自信を示した。
  
 太陽電池産業進出に向けた計画の詳細は年末に正式発表するとしているが、初期計画では生産拠点を台中に構え、生産能力は1ギガワット(GW)としたい考えだ。
 
「全方位的なLED展開を」
 
 一方陳炫彬執行長によると、隆達電子では、LED生産において川上のエピタキシャルウエハー製造から川下のパッケージング(封止)までを一貫して扱う計画で、来年第2四半期に有機金属気相成長法(MOCVD)機器設備を搬入、第3四半期に試験生産、その後に量産開始を目指している。第1段階でのMOCVD設備は20~30台となる予定だ。来年の正式な量産開始に向け隆達電子では、現在認証や特許権問題について関連企業と交渉しているという。
 
 陳執行長は「隆達電子の製品は当然、友達のパネルにLEDバックライトとして使用し、友達で使用するLEDの50%供給を目標とする」と語った。また、「隆達電子では、まずノートパソコン用から始め、ゆくゆくは一般照明や液晶テレビ用バックライトなどにまで手を広げ、全方位的なLEDメーカーに発展させたい」という抱負を語った。