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半導体産業に10年で3千億元、生成AIで革新促進(トップニュース)/台湾


ニュース 電子 作成日:2023年11月3日_記事番号:T00112021

半導体産業に10年で3千億元、生成AIで革新促進(トップニュース)/台湾

 行政院は2日、半導体業界の研究開発(R&D)人材育成やIC設計を支援する半導体産業政策「晶片駆動台湾産業創新方案(晶創台湾方案)」に、2024~33年の10年間で3000億台湾元(約1兆4000億円)を投じることを閣議決定した。生成AI(人工知能)と半導体でイノベーションを促進し、テック業界だけでなく、民生産業、工業など全ての産業にブレイクスルーを生み出す。また、生成AIが登場したチャンスを生かし、IC設計業界の世界市場シェアを現在の20%から、10年以内に40%まで高める目標だ。3日付経済日報などが報じた。

/date/2023/11/03/00chen_2.jpg陳・行政院長(右)は、国科会が経済部、教育部、数位発展部(デジタル発展部、moda)などと連携し、部会(省庁)の垣根を越えて推進すると語った(行政院リリースより)

 陳建仁・行政院長は、生成AIによる全産業のイノベーション促進のほか、▽人材育成環境の強化、▽産業の革新に必要な先進技術やヘテロジニアス・インテグレーション(HIT)の加速、▽「シリコンアイランド」台湾への海外からスタートアップや投資呼び込み──の四大戦略で、テック産業の力を固め、IC設計で世界の重要な役割を果たすと表明した。

人材育成、欧州と連携も

 晶創台湾方案は5年を1期とする。国家科学および技術委員会(国科会)の呉政忠・主任委員は、24年予算は120億元で、人材育成と産業イノベーションに80億元、生成AIと半導体の結合、海外からの投資誘致に40億元を投じると説明した。1年当たり基本予算は250億元で、ほかに投資ファンドや公共施設建設に合計500億元を投資する計画と語った。

/date/2023/11/03/00wu_2.jpg呉・主任委員は、晶創台湾方案には、7ナノメートル以降の先進プロセスや、3次元IC(3D IC)などの成熟プロセスも含むと述べた(行政院リリースより)

 呉・主任委員は、欧州の国々から、ファウンドリー最大手、台湾積体電路製造(TSMC)の投資を求める声があり、全てに応えることはできないものの、IC設計人材の育成では連携できると語った。国科会は、海外でIC設計トレーニングセンター設置を検討しており、台湾の研究機関や半導体メーカーで教育を受けたり、育成した人材を台湾の企業で活用したりできると述べた。

米国シェア6割の壁

 専門家は、IC設計業界は、▽クアルコム、▽エヌビディア、▽アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)──などの米国企業が、世界の売上高の60%を占めていると指摘した。台湾のIC設計会社は200社以上あるが、大部分は中小企業で、10年で競争力を向上させるのは容易ではないと語った。

 

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