ニュース 医薬 作成日:2023年11月9日_記事番号:T00112121
宏碁(エイサー)と中央研究院(中研院)は8日、人工知能(AI)技術を使用し、がんのメッセンジャーRNA(mRNA)ワクチンを製造するための提携覚書(MOU)を締結したと発表した。中研院の自動mRNA製造プラットフォームに、エイサー傘下のバイオメディカルチームのAI技術によるがん細胞特有のネオアンチゲン(新生抗原)の予測技術を組み合わせ、患者に合わせた個別化mRNAがんワクチンの製造設備を3年以内に実用化する目標だ。9日付経済日報が報じた。
エイサー創業者、施振栄(スタン・シー)氏(右2)は、精密医療(プレシジョン・メディシン)は世界的なトレンドで、台湾の情報通信技術(ICT)産業と組み合わせれば、さらに人類に貢献できると語った(エイサーリリースより)
両者は患者に合わせた個別化mRNAがんワクチンの基礎研究から、臨床試験まで共同で行う計画だ。
今後、中研院の国家生技研究園区(ナショナル・バイオテクノロジー・リサーチ・パーク、NBRP、台北市南港区)の施設で、個別化mRNAがんワクチンの小規模製造プロセスを開発する。
最終的に、ワクチンの量産、ワクチン製造設備の実用化を目指す。製造設備の実用化後、両者で運営会社を設立する計画だ。
コロナ流行が契機に
中研院は、新型コロナウイルス流行当初からmRNAワクチンの研究開発を進めてきた。中研院の自動mRNA製造プラットフォームで、個別化がんワクチンの製造や、第2相臨床試験(治験)前の小規模創薬の自動化、スマート化、標準化が可能だ。
エイサーのバイオメディカルチームは、AI技術を使った個別化がんワクチンの研究開発に取り組んでいる。AIモデル「ADIVA(エイサー・ディープ・インテリジェンス・フォー・ワクチン&アンチゲン)」を利用し、患者ごとに異なるがん細胞や免疫システムの特徴から、がんに対抗する免疫細胞の特徴を予測する。
mRNAは、期待されているがんワクチンの技術の一つだ。新型コロナウイルス流行で、mRNAワクチン開発が進み、知られるようになった。
エイサーは、両者の提携で、患者に合わせた個別化がんワクチンだけでなく、今後、感染症のパンデミック(世界的大流行)が発生しても、すぐにワクチンを供給できるようになると指摘した。
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