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高雄市の短期バイト、求職500件に2000人殺到


ニュース 社会 作成日:2008年10月31日_記事番号:T00011255

高雄市の短期バイト、求職500件に2000人殺到

 
 景気低迷で失業問題が深刻化する中、高雄市政府は、短期アルバイト500件の就業機会を提供する「暖冬計画」で雇用救済に乗り出した。同計画は連続3カ月以上の失業者が対象で、月給2万台湾元(約6万円)に満たないにもかかわらず、29日に行われた面接試験には約2,000人もの求職者が殺到した。

 求職者の大多数は中高年や再就職の主婦。一方で、兵役を終えたばかりの若い男性や20歳前後の若者が以前より大幅に増加しており、4月の労働基準法改正によって強制退職年齢が60歳から65歳に引き上げられたことで、若者層の就業機会が減っている影響もあるようだ。

 市政府の短期アルバイトの給与は、フルタイム職が1万7,280~1万9,800元、パート職が時給100元。求人の内訳は警察局20人、環境保護局150人、社会局72人、民政局120人、工務局67人などで、事務処理や労働作業が主な仕事だ。

 求職者が最も多かったのは環境保護局。仕事は清掃やデング熱の予防作業だが、月給1万9,000元と給与水準が最も高い。

 一方、求職者が最も少なかったのは、公園など緑地の環境整備をする工務局。比較的重労働でかつ1日の労働時間が4時間と短く、月給換算で1万2,400元にしかならないことが敬遠されたようだ。

 求職者の中には、大卒以上の高学歴者も多い。国立成功大学電気学科卒の男性、楊さん(42)は、公務員試験を受けようと月給3万9,000元の携帯電話メーカーを退職したが、もう1年以上失業している。また、ネット関連企業勤務だった林至洪さん(60)は、3年前会社が倒産して以来無職で、妻子とともに求職中だった。これら失業者が、この暖冬計画で身も懐も温まることを願うばかりだ。