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誠品信義店、18年の歴史に幕(トップニュース)/台湾


ニュース 商業・サービス 作成日:2023年12月25日_記事番号:T00112925

誠品信義店、18年の歴史に幕(トップニュース)/台湾

 書店・雑貨チェーン大手、誠品生活(エスライト・スペクトラム)の24時間営業書店を備える誠品信義店(台北市信義区)は24日午後10時半、最後の営業を終了し、18年の歴史に幕を閉じた。名残を惜しむ8万人以上の客が足を運び、店内は大にぎわいだった。3カ月前から閉店イベントやキャンペーンを行い、最後の1カ月は延べ100万人以上が来店し、今年の売上高は年度目標を50%上回った。誠品信義店の跡地は、統一集団が2024年末までに百貨店、ドリームプラザ(仮名・統一夢広場)をオープンする予定だ。25日付工商時報などが報じた。

/date/2023/12/25/00eslite1_2.jpg誠品信義店​には、週末2日間で15万人以上が来店し、寒さの中でも記念撮影する姿がみられた(24日=中央社)

 誠品信義店は06年1月1日にオープンした。台北都市交通システム(MRT)板南線の市政府駅そば、統一集団などが所有する地上6階、地下2階建てのビルで、広さは7500坪。うち2階と3階の2500坪が書店販売コーナーで、「世界最大の繁体字中国語の書店」として知られた。書店や雑貨販売以外に、▽CD・レコード販売の誠品音楽館(エスライト・ミュージック)、▽クッキング・スタジオ──などがあり、数々のコンサートや講演会なども行った。アートや文化あふれる空間は、市民の青春時代の思い出の地となり、外国人観光客の人気スポットとなった。

/date/2023/12/25/00eslite_wall_2.jpg名残を惜しむ来店客が、誠品信義店との思い出を記した付箋(ふせん)が、壁一面を覆いつくした(24日=中央社)

 筆者(20代女性、台北出身)にとっても、中学時代に家族に連れられ閉店間際の午後10時30分まで本屋を巡ったり、百貨店には手が出なかった高校時代に同級生と通った、思い入れがある店だ。そんな誠品信義店に別れを告げるため、12月に入り、ある金曜日の夜に訪れると、多くの来店客でにぎわっていた。信義計画区には、百貨店やショッピングセンター(SC)がひしめいているが、一般の百貨店とは一線を画す誠品信義店の閉店を惜しむ人は多いと感じた。

/date/2023/12/25/00eslite_light_2.jpg誠品信義店近くの超高層ビル、台北101は24日、「再見(さようなら)!信義誠品」のメッセージをライトアップした(24日=中央社)

来年、黒字転換へ

 書店の24時間営業は、誠品敦南店(台北市大安区)が20年に閉店後、誠品信義店が引き継いでいた。12月24日~来年1月20日までの28日間は、誠品生活南西店(台北市中山区)5階の書店エリアが24時間営業を行い、来年1月20日から誠品生活松菸店(信義区)3階の書店が引き継ぐ。

 創業者、呉清友氏の死去を受け、17年に就任した誠品生活の呉旻潔(マーシー・ウー)・董事長は24日、今年の売上高は220億台湾元(約1000億円)を上回り、来年は15〜20%増える見込みで、黒字転換の可能性があると予想した。

 来年3月に台中市西屯区で8階建て、7500坪の大型店舗、誠品生活480をグランドオープンするほか、第4四半期(10〜12月)に台南市南区で6000坪の大型路面店をオープンする予定だ。小型店舗も5〜6店出店する計画だ。

 

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