ニュース
電子
作成日:2008年11月4日_記事番号:T00011340
鴻海集団、高雄港に運営統括拠点
鴻海集団の郭台銘董事長は3日、毛治国交通部長を訪問して高雄港に運営統括拠点を設置する意向を伝え、用地取得に協力を要請した。4日付経済日報が伝えた。
消息筋によると、同社は高雄港を世界各地に向けた出荷拠点としたい構えで、ベトナム工場や、富士康科技集団(フォックスコン)の中国広東省東莞工場、深圳工場からの製品積み替え作業を、現在のシンガポールから高雄港に移す方針だ。郭董事長は毛交通部長に対し、台中港、桃園国際空港周辺への進出にも関心を示したという。
鴻海集団の高雄進出に向け、交通部高雄港務局は67億台湾元(約202億円)の予算を編成し、高雄港第2コンテナターミナル裏のステンレス大手、唐栄鉄工廠の工場跡地など、候補地(38.8ヘクタール)を段階的に取得する構え。取得後は鴻海集団をはじめとする企業に中継貿易と運営統括の拠点として開放する。
高雄港での用地取得には、高雄市から都市計画を妨げないことを示す証明文書を取得した上で、交通部に土地収用申請を行う。早ければ来年下半期にも進出企業の募集を開始できる運びだ。
鴻海集団が高雄港への投資に積極的な背景には、自由貿易港区の規制緩和で進出が容易になったことに加え、中国製品に対するマイナスイメージを払しょくするため、台湾で加工を行い、「台湾製」として世界市場に出荷する狙いもある。高雄国際空港(小港空港)が近いなど立地条件が良いことも理由の一つだ。