労働部が29日発表した労働条件や待遇などに対する台湾人労働者の満足度調査で、74.6％が現在の仕事に満足していると回答した。前年比1.2ポイント上昇し、過去3年で最高だった。満足と回答した人の項目別の満足度は、ジェンダー平等が97.3％で最も高かった。不満と回答した人の不満度は、人事評価・昇格制度が82.6％で最も高かった。30日付自由時報などが報じた。

　調査は、23年6～7月に実施し、4095件の有効回答を得た。

　仕事に満足の回答74.6％に対し、普通は22.4％で前年比1.1ポイント低下し、不満は3％で横ばいだった。

　仕事に満足と回答した人の満足度は、ジェンダー平等の97.3％に続いて、▽同僚との関係、96.1％、▽勤務地、94.0％、▽上司、93.7％、▽勤務時間、92.6％、▽会社に従業員の声が届きやすいか、90.4％、▽従業員教育、85.8％、▽バリアフリー環境、81.4％、▽人事評価・昇格制度、78.3％、▽業務負荷、77.4％──と続き、給与は76.8％だった。

　不満と回答した人の不満度は、人事評価・昇格制度の82.6％に次いで、給与が64.3％で高かった。

残業、月平均13.4時間

　22年6月～23年5月の間に、法定労働時間を超えて時間外労働（残業）した人は全体の41.2％で、前年比0.8ポイント低下した。月平均残業時間は13.4時間だった。

　業種別では、製造業は42.3％で、月平均残業時間は18.1時間だった。卸売・小売業は36.6％で10.9時間、宿泊・飲食業は39.4％で11.1時間、運輸・倉庫業は51.8％で12.4時間だった。

　残業すれば、残業代が支給される、または代休を取得している人は84.6％で、前年比0.5ポイント上昇した。

ワークライフバランス、7割

　現在の仕事はワークライフバランスが取れていると思う人は全体の70.9％で、前年比1.8ポイント低下した。仕事が多いと答えたのは22.7％で1.5ポイント上昇し、仕事が多すぎるとの回答は5.6％で0.7ポイント上昇した。

　ワークライフバランス向上のために提供してほしいもの（複数選択）は、福利厚生（冠婚葬祭の慶弔見舞金、子どもの就学支援、社員旅行、団体保険など）が75.7％で最も高かった。フレックスタイム制が53.1％、法定外休日が52.4％と続いた。

週5日勤務、9割が希望

　1週間の労働時間が同じなら、週5日勤務でフレックスタイム制を希望する人は45.4％、週5日勤務で固定の出退社時間を希望する人は44.7％で、1日の労働時間を増やしてでも1週間の勤務日を減らしたい人は8.7％にとどまった。

　1週間の勤務日を減らしたいと考える人は、年齢別で15～24歳が11.7％、25～34歳は11.6％と、若年層が高めだった。

　現在の仕事でテレワーク（リモートワーク、在宅勤務）が可能と答えた人は24.3％だった。うち、一部可能は21.2％で、完全テレワークが可能は3.1％だった。過去1年の間にテレワークを実施した人は10.5％で、期間は0.5カ月未満が計48.7％を占めた。

　テレワークを希望する人は69.1％で、うち88.9％は完全テレワークを希望していた。

リタイア計画、平均61.3歳

　何歳でリタイアするか考えている人は12.7％で、リタイア年齢は平均61.3歳だった。リタイア後の生活費は、退職金（労工退休金）と年金（労工保険老年給付）で賄うとの回答が69.7％、貯蓄が69.0％、投資による収入が51.1％で、子供の世話になるは3.8％だった。

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