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台糖の冷凍豚肉から禁止の成長促進剤、過誤の可能性(トップニュース)/台湾


ニュース 農林水産 作成日:2024年2月5日_記事番号:T00113635

台糖の冷凍豚肉から禁止の成長促進剤、過誤の可能性(トップニュース)/台湾

 台中市政府衛生局は2日、1月15日の店頭での抜き打ち検査で、台湾産の冷凍豚肩ロース肉スライスから、使用が禁止されている成長促進剤(通称ベータアゴニスト、中国語・痩肉精)のシンブテロールが0.002ppmの濃度で検出されたと発表した。販売元の公営企業、台湾糖業(台湾シュガー、台糖)は、同ロットの製品を回収し、台北市など8県市はスーパーマーケットなどで同製品の販売を一時停止した。その後、農業部は4日までに台湾シュガーの養豚場の豚の血清、飼料などを検査したが、禁止添加物を検出しなかった。衛生福利部(衛福部)食品薬物管理署(TFDA、食薬署)は、台中市の検査結果の濃度は非常に低く、偽陽性だった可能性があると指摘し、再検査を行う。5日付中国時報などが報じた。

/date/2024/02/05/00pork_2.jpg成長促進剤を検出した豚肉(台中市政府リリースより)

 シンブテロールは、主に化学原料に使用され、台湾産と輸入の食肉いずれにも残留が認められていない成長促進剤だ。輸入の食肉で部位により0.01〜0.04ppmの残留が認められているラクトパミンより毒性が強く、人体に取り込むと心臓や神経、呼吸器系に障害をもたらす可能性がある。

 台中市政府衛生局の曽梓展・局長は、検査を6回行ったが、結果はいずれも陽性だったと説明した。台中市政府衛生局と衛福部が同一サンプルの再検査を行う。

 農業部は、台湾シュガーの全ての養豚場に検査対象を拡大する。

 同一ロットの製品は、製造日23年12月11日、消費期限24年6月10日の計2730パック(813キログラム)で、全て流通していた。販売元の台湾シュガーは4日までに165パックを回収した。

/date/2024/02/05/00shop_2.jpg台北市、新北市、桃園市、新竹市などは、台湾シュガーの豚肉を店頭から撤去した(4日=中央社)

 台湾シュガーの楊明州・董事長は4日、昨年、年4回の定期検査を含む合計6回の検査を受けたが、禁止の成長促進剤全21種のいずれも検出しなかったばかりか、養豚事業を始めてから70年以上、一度も検出したことはないと説明した。台湾シュガーは、消費者の健康に重大な責任があり、違法行為をする動機もないと語り、安心して豚肉を食べてほしいと呼び掛けた。

検出限界値で「偽陽性」も

 衛福部の王必勝・政務次長は、台中市政府の検査で検出した0.002ppmは、測定機器で検知できる最低値で、濃度は非常に低く、検査結果が偽陽性だった可能性もあると指摘した。

 養豚業界団体、中華民国養猪協会(SwineROC)の潘連周・理事長は、台湾の養豚家はシンブテロールを使用しておらず、そもそも台湾ではシンブテロールは生産していないと指摘し、台中市政府の検査結果に疑問を呈した。

 農業部は、食肉加工を請け負う信功実業の食肉処理場でも検出されず、食肉処理場は午前中に台湾シュガーの肉を扱い、消毒後、午後に他社の肉を扱っていたことから、加工時に交叉汚染した可能性も考えられないと説明した。

過去10年検出なし

 衛福部は、2014〜23年に販売店や飲食店など流通している豚肉に対し、抜き取り検査を1万9300回行ったが、禁止の成長促進剤は一度も検出していないと説明した。

 成長促進剤のうちシンブテロールを含むベータアゴニストは、動物用薬品管理法で家畜の飼育に使用することが禁じられている。一方、ラクトパミンは、台湾産の食肉での残留は認められていないものの、輸入の食肉での残留は▽筋肉と脂肪、0.01ppm、▽肝臓と腎臓、0.04ppmなど、▽他の部位、0.01ppm──まで認められている。

 

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