春節（旧正月、2024年は2月10日）前後の7連休（8～14日）を利用した海外旅行者の増加で、交通部民用航空局（民航局）の統計によると、7～13日の国際線旅客便の運航便数は1日当たり平均815便で前年同期比24.62％増え、新型コロナウイルス流行前の2019年の88％まで回復した。一方、帰省や域内旅行も多く、巨大なアヒルのパブリックアート「ラバーダック」を展示している高雄市や、台湾灯会（台湾ランタンフェスティバル）会場がある台南市などの観光地がにぎわった。連休期間にバレンタインデーもあり、新光三越百貨など百貨店は、連休期間の売上高が前年同期比5～30％増加した。15日付工商時報などが報じた。

今年の干支（えと）、辰（たつ、中国語は龍）にちなんだ高さ18メートルのメインランタン「龍来台湾（龍が台湾にやって来た）」（台南市政府リリースより）

　民航局の統計によると、7～13日の国際線の乗り継ぎ（トランジット）は1日当たり624便で前年同期比20.46％増え、19年の94％まで回復した。桃園国際空港の離着陸回数は1日当たり677便で、前年同期比21.54％増加し、19年の92.36％に回復した。

　百貨店最大手、新光三越は、帰省客で台中中港店、台南新天地、高雄左営店など中南部の店舗の客足が増え、連休期間の売上高は前年同期比5％増加したと説明した。宝可夢中心台北（ポケモンセンター台北）がある信義新天地（台北市）の店舗もにぎわった。

　百貨店大手、遠東百貨（ファーイースタン・デパートメント・ストア）は、連休期間の売上高は前年同期比10％増加した。化粧品が20％増え、飲食店などは10％増加した。

　ショッピングセンター（SC）大手、微風集団（ブリーズ）は、連休期間の売上高は前年同期比30％増加した。高級ブランドや宝飾品は30％増加し、飲食店は20％増加した。

高雄ラバーダックに600万人

　高雄市内を流れる河川、愛河湾では、高さ18メートルの巨大なアヒルのパブリックアート「ラバーダック」2羽を展示している。高雄市政府観光局の統計によると、展示を開始した1月27日以来、14日までに延べ600万人が訪れた。展示期間の25日までに延べ700万人の来場を見込む。

14日のバレンタインデーにちなんで、ラバーダック2羽が顔を近付け、キスをした（14日＝中央社）

　元宵節（旧暦1月15日、2024年は2月24日）恒例の台湾ランタンフェスティバルが、今年は台南市で開催される。3日から一足早く、「安平灯区」会場で展示が始まり、12日までに236万人が来場した。24日から3月10日まで台湾高速鉄路（高鉄）台南駅周辺の「高鉄灯区」でも開催する。

台湾ランタンフェスティバルの安平灯区は、春節（旧正月）に当たる10日だけで、40万人が来場した（台南市政府リリースより）

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