ニュース 電子 作成日:2024年3月26日_記事番号:T00114429
電子機器受託生産大手、緯創資通(ウィストロン)は、2022年のグリーン電力(再生エネルギーで発電された電力)使用割合が63%に上った。30年に事業の使用電力を100%再生可能エネルギーで賄う目標だ。仁宝電脳工業(コンパル・エレクトロニクス)は22年のグリーン電力使用割合が37.40%で、30年に63%まで引き上げ、50年の100%を目指す。ほか3社も、30年までにグリーン電力使用割合を50%以上に引き上げる目標だ。電子時報系の市場調査会社、デジタイムス・リサーチの報道を基に、26日付工商時報などが報じた。
台湾政府は21年4月22日のアースデイに、50年の温室効果ガス実量排出ゼロ(ネットゼロ、カーボンニュートラル)目標を宣言した。
米アップルは16年に事業の使用電力を100%再生可能エネルギーで賄うことを目指す国際企業連合「RE100(アールイー100)」に加盟し、サプライヤーに対しても、100%の再生エネルギー使用を求めている。台湾では、ファウンドリー最大手、台湾積体電路製造(TSMC)などテック企業や、金融機関など30社以上がRE100に加盟した。
広達電脳(クアンタ・コンピューター)の22年のグリーン電力使用割合は25.92%で、30年に50%、50年のカーボンニュートラルを目指している。英業達(インベンテック)は22年のグリーン電力使用割合が19.9%で、25年46%、30年に55%、50年のネットゼロを目指している。和碩聯合科技(ペガトロン)の22年のグリーン電力使用割合は19.4%で、50年のネットゼロを目指している。
電子機器受託生産メーカーは、電力会社など他社から供給された電気、熱・蒸気の使用に伴う温室効果ガスの間接排出(スコープ2)が中心だ。クアンタは、22年の直接排出(スコープ1)と間接排出(スコープ2)を合わせた温室効果ガス排出量が前年比53%減少し、大手5社で最も削減した。
このほか、クアンタ傘下のサーバーメーカー、雲達科技(クアンタ・クラウド・テクノロジー、QCT)や、ウィストロン傘下の緯穎科技服務(Wiwynn)、インベンテックのサーバー事業は、いずれもサーバーの水冷技術を開発している。
セブン-イレブン、夜間1時間消灯
サービス業では、コンビニエンスストア最大手のセブン-イレブンを展開する統一超商(プレジデント・チェーンストア)が23日、関係企業や取引先、公益団体などに対し、世界中で同じ日・同じ時刻に消灯することで、気候変動と生物多様性保全への意思を示す「アースアワー」参加を呼び掛け、同日午後8時30分から1時間、1万カ所以上で一斉に電気を消した。アースアワーは、環境保全団体、世界自然保護基金(WWF)が07年に始め、世界188の国と地域が参加する世界最大級の環境アクションだ。
アースアワーに消灯したセブン-イレブン(統一超商リリースより)
統一超商のセブン-イレブンの店舗のほか、▽ドラッグストアの康是美(コスメッド)、▽百貨店の統一時代百貨台北店、高雄店、▽ショッピングセンター(SC)の夢時代購物中心(ドリームモール)、▽23年に買収した量販店大手の家楽福(カルフール)、▽スターバックス、▽ミスタードーナツ、▽アイスクリーム専門店のコールドストーン──などの統一集団の店舗や取引先、総統府や司法院、県市政府、台湾電力(台電、TPC)、最高法院(裁判所)など448社・団体が参加した。
アースアワーのイベントで、1時間の消灯のほか、ペットボトルや電池の回収、ベジタリアン食なども呼び掛けた(統一超商リリースより)
TPCによると、消灯した1時間の消費電力は通常の夜間より28万9000キロワット(kW)少なく、過去最高の節電量だった。二酸化炭素(CO2)排出量を143トン削減した計算で、台北市大安区の大安森林公園のCO2吸収量135日分に相当する。
統一超商は3年連続でアースアワーに参加しており、WWFに台湾の主催団体に認定された。
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