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作成日:2008年11月10日_記事番号:T00011456
中国・部長級官僚の訪台、衝突発生で見合わせか
国民党文化伝播委員会(文伝会)の李建栄主任委員は、「情報の一つにすぎない」と断りながら、「本土派の抗議活動の影響で、黄奇帆・重慶副市長の来台が一時キャンセルされたほか、上からの指示で1、2人の幹部の訪台計画が中止となったようだ」と語った。これについて、総統府の王郁琦報道官は、「(訪台中止は)聞いたことがない」とコメントし、中国国務院台湾事務弁公室(国台弁)も9日「北京がそのような指示を出したとは聞いていない」と表明した。10日付聯合報が報じた。
李主委によると、キャンセルの理由は不明だが、国民党は「中台協議のために訪台した、陳雲林・海峡両岸関係協会(海協会)会長が、滞在期間中に受けた暴力的脅威と関係がある」と判断しているという。李主委は「国民党は(訪台中止の措置を)理解できる。ただこれが一時的な中止で、両岸(中台)交流に影響しないことを望む」と話した。
一方、民進党立法院党団の張花冠書記長は、「民進党は脅しには屈しない。来たいなら来ればいい。来たくないなら来なければいい」と切り捨てた。また同党政策会の荘碩漢執行長も、「陳会長への抗議行動は馬英九政権側が引き起こしたものだ。中国の官僚が挑発するような発言をしなければ、衝突は起きない」と話し、「中国側が小さな衝突を、部長級官僚の来台中止にまで拡大するのは、姑息(こそく)な政治操作だ」と攻撃した。