ニュース 公益 作成日:2024年4月16日_記事番号:T00114784
台湾水泥(台湾セメント、TCC)グループは15日、宜蘭県蘇澳鎮に設置したE-dReg(強化版・動的制御の予備力)エネルギー貯蔵施設が稼働し、台湾電力(台電、TPC)の電力取引プラットフォームに加入したと発表した。設備容量は35メガワット(MW)。TCCは、E-dReg貯蔵施設の設備容量が145MWとなり、台湾市場シェア72%で、電力アグリゲーター最大手になったと宣言した。16日付工商時報などが報じた。
TCCのE-dReg貯蔵施設(台湾セメントリリースより)
TCCは、産業用電力料金が4月から平均13.5%引き上げられた上、生成AI(人工知能)でデーターセンター需要が増えており、企業は電力料金が安い時間帯のエネルギー貯蔵を求めていると説明した。
E-dReg貯蔵施設は、電力の周波数を一定に保ちつつ、余剰電力を貯蔵し、需要に応じて供給できる。TCCは、TPCの電力取引プラットフォームの中で、平均取引価格が最も高いと説明した。
一方、電力の周波数調整商品のdReg貯蔵施設は既に、域内に設置された設備容量が需要を上回っている。
年内に東部で増設へ
TCCは、E-dReg貯蔵施設に必要な電池の数量はdRegの2.5倍で、コストが高いが、周波数安定性と電力供給力の両方を備えており、グリーンエネルギーが急速に発展する中で、市場の主流になっていると指摘した。
TCCは、年内に東部で、設備容量50MWのE-dReg貯蔵施設を稼働する予定だ。昨年12月には花蓮県で、台湾最大の設備容量100MWのE-dReg貯蔵施設が稼働した。
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