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アップルAIプロセッサー「M4」全搭載へ、TSMCの3ナノ採用か【図表】(トップニュース)/台湾


ニュース 電子 作成日:2024年5月6日_記事番号:T00115129

アップルAIプロセッサー「M4」全搭載へ、TSMCの3ナノ採用か【図表】(トップニュース)/台湾

 アップルが7日、AI(人工知能)処理機能を強化した自社開発プロセッサー、アップルシリコン「M4」搭載タブレット端末「iPad Pro(アイパッドプロ)」を発表するとみられ、ファウンドリー最大手、台湾積体電路製造(TSMC)の3ナノメートル製造プロセス強化版「N3E」を採用するようだ。外電によると、アップルは、年末から来年にかけ、ノートパソコン、MacBook(マックブック)」をはじめ、Mac(マック)全製品に搭載する見通しだ。6日付工商時報などが報じた。

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 アップルは台湾時間7日午後10時、オンラインで新製品発表会「Apple Event」の配信を予定している。

 M4は、AI処理を高速化するNPU(ニューラルネットワーク・プロセッシング・ユニット)が強化されるようだ。TSMCのN3Eを採用し、アップルが1世代前の「M3」に採用していた3ナノ「N3B」より強化されるとみられる。

 TSMCのN3Eは2023年第4四半期(10~12月)に量産を開始した。続いて3ナノ強化版「N3P」、「N3X」の量産に入るとみられている。

先進封止、25年まで受注満杯か

 TSMCは、24~25年まで先進パッケージング(封止)、チップ・オン・ウエハー・オン・サブストレート(CoWoS、コワース)とSoIC(システム・オン・インテグレーテッド・チップス)生産能力が顧客に押さえられているようだ。

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 業界関係者によると、クラウドサービスプロバイダー(CSP)の大手4社、▽アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)、▽マイクロソフト(MS)、▽グーグル、▽メタ(旧・フェイスブック)──のAIサーバー投資で、半導体大手のエヌビディアやアドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)のAIチップが供給不足となっている。

 例えば、エヌビディアの主力製品、グラフィックスプロセッサー(GPU)「H100」はTSMCの4ナノで製造し、コワースでパッケージングを行っているとされる。AMD「MI300」シリーズのAIアクセラレーターは、TSMCの5~6ナノで製造し、TSMCのSoICで中央演算処理装置(CPU)とGPUを積み重ね、コワースでHBM(高帯域幅メモリー)とパッケージングしている。

 TSMCは、先進パッケージング生産能力を増強しており、業界では、コワースの月産能力は23年の1万5000枚から、24年末までに4万5000~5万枚、25年末には5万枚以上まで拡大するとみられている。SoIC月産能力は、23年の2000枚から24年末に5000~6000枚、25年末に1万枚まで拡大する見込みだ。

 TSMCの魏哲家(シーシー・ウェイ)・総裁は4月の業績説明会で、AI関連受注は28年まで見通しが立っていると語っていた。TSMCは、今年のサーバー用AIプロセッサー売上高は前年の2倍以上、売上高構成比は11~14%となり、今後5年の年平均成長率(CAGR)は50%で、28年には売上高構成比が20%まで上昇すると見込んでいる。

 

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