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4月CPI上昇率1.95%、インフレ一服【図表】(トップニュース)/台湾


ニュース その他分野 作成日:2024年5月8日_記事番号:T00115180

4月CPI上昇率1.95%、インフレ一服【図表】(トップニュース)/台湾

 行政院主計総処が7日発表した4月の消費者物価指数(CPI)上昇率は1.95%で、前月比0.2ポイント縮小した。春節(旧正月、2023年は1月22日、24年は2月10日)の影響がある1月と2月を除くと、9カ月ぶりにインフレ警戒ラインの2%を下回った。ただ、過去4年の4月で累計9.78%上昇しており、給与の上昇が物価上昇に追い付かず、インフレ緩和を感じられない人が多そうだ。4月の電気料金引き上げなどを受け、主計総処は5月下旬に、24年のCPI上昇率予測値2.03%を上方修正する見通しだ。8日付経済日報が報じた。

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 4月の電気料金の上昇率は4.48%で、前月比4.48ポイント拡大した。曹志弘・主計総処総合統計処専門委員は、4月の家庭用電気料金引き上げで、物価が0.05ポイント押し上げられたと分析した。4月から家庭用電気料金は平均4.5%引き上げられ、うち約69%に相当する1カ月の使用量が330キロワット時(kWh)以下の家庭も16年ぶりに引き上げられた。

/date/2024/05/08/00cpi_2.jpg電気料金の引き上げが今後、外食費などに反映される可能性がある(7日=中央社)

 医療費の上昇率は5.34%で、前月比1.01ポイント拡大した。衛生福利部(衛福部)は3月1日から、医療機関の掛号費(日本の初診料・再診料に相当)の上限150台湾元(約710円)のガイドラインを撤廃した。一部の医療機関は掛号費を170~500元に引き上げた。

 外食費の上昇率は2.93%で、過去2年4カ月で最も低かった。

 鶏卵はマイナス22.29%で、前月のマイナス18.25%を下回った。前年同期は供給不足で、鶏卵価格が高かった。肉類は1.29%で、前月比0.05ポイント縮小した。

 重要民生物資17品目(米、鶏卵、肉類、サラダ油、洗剤など)上昇率はマイナス0.16%で、4年ぶりに前年割れとなった。

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 野菜と果物、エネルギーを除いたコアCPI上昇率は1.81%だった。

 輸入物価指数は、米ドル換算で3.25%下落した。1年半連続で下落した。卑金属(ベースメタル)や化学品、電子機器や部品の価格が下落した。台湾元換算では2.43%と、1年2カ月ぶりに上昇した。

 4月の生産者物価指数(PPI)上昇率は2.06%だった。

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4年で1割上昇

 今回のインフレは2021年半ばごろ始まり、ロシアのウクライナ侵攻(22年2月24日)で加速した。過去4年の4月のCPI上昇率は、▽21年4月、2.11%、▽22年4月、3.37%、▽23年4月、2.35%、▽24年4月、1.95%──で累計9.78%だった。

 主計総処は、連日の大雨で野菜類の価格が上昇しており、5月のCPI上昇率は2%以上と予測した。

 24年のCPI上昇率予測は、5月末に発表する予定だ。

 

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