ワイズコンサルティング・グループ

HOME サービス紹介 コラム 会社概要 採用情報 お問い合わせ 日本人にPR

コンサルティング リサーチ セミナー 経済ニュース 労務顧問 IT 飲食店情報

工作機械4月輸出額26%減、円安で日本製に切り替え【図表】(トップニュース)/台湾


ニュース 機械 作成日:2024年5月10日_記事番号:T00115233

工作機械4月輸出額26%減、円安で日本製に切り替え【図表】(トップニュース)/台湾

 機械業界団体、台湾機械工業同業公会(TAMI)が9日発表した機械設備の4月輸出額は22億4800万米ドルで、前月比7.8%減少、前年同月比11.8%減少した。うち工作機械は1億7200万米ドルで、前月比11.3%減少、前年同月比26.1%減少した。荘大立・理事長は、台湾製の工作機械は従来、日本製より20~30%安かったが、円安でほぼ同価格となり、受注が減少したと指摘した。10日付経済日報などが報じた。

/date/2024/05/10/300top_2.jpg

 1~4月の機械設備の輸出額は前年比4.5%減の89億8800万米ドルだった。

 品目別では、検査測定設備は前年同期比1.9%増の14億8800万米ドルで、シェア16.6%で首位だった。2位の電子設備は0.2%増の14億3800万米ドルで、シェアは16.0%だった。3位の工作機械は7億200万米ドルで、14.6%減少した。シェアは7.8%だった。

 TAMIの荘・理事長は、ハイエンドの工作機械は、円安で日本メーカーに受注を奪われ、ローミドルエンドの工作機械は中国メーカーの低価格品との戦争で、台湾メーカーの生存空間が圧迫されていると説明した。

 中国メーカーは経済減速で生産過剰に陥り、海外に低価格で販売している。TAMIの調査によると、中国の昨年のマシニングセンター(MC)輸出価格は4万米ドルで、台湾の平均11万~12万米ドルと大差が付いていた。

元安誘導を

 TAMIによると、2023年から今年4月末までに、日本円が対米ドルで20.76%下落したのに対し、台湾元は6.03%しか下落しなかった。韓国ウォンは9.16%下落し、人民元は5.06%下落した。

/date/2024/05/10/312track_2.jpg

 21年1月からでは、日本円が対米ドルで53.61%下落したのに対し、台湾元は14.55%しか下落しなかった。工作機械の輸出で、日本メーカーと競争にならない状況だ。

 荘・理事長は、現時点ではせめて1米ドル=35元まで下落しなければ、台湾の工作機械メーカーは競争力がないと指摘した。

 

【セミナー情報です】
日本人向けワイズ経営塾、台湾新任編で、経営の基礎と、台湾のビジネス環境を学びませんか?経営者が知っておくべき法律や在台日系企業の給与事情もご紹介します。5月17日開講。
検索は「ワイズ経営塾、5月17日」。
【セミナー情報の詳細はこちら】
https://www.ys-consulting.com.tw/seminar/111139.html