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高鉄の利用者増加、27年まで混雑続く恐れ【図表】(トップニュース)/台湾


ニュース 運輸 作成日:2024年5月13日_記事番号:T00115258

高鉄の利用者増加、27年まで混雑続く恐れ【図表】(トップニュース)/台湾

 台湾高速鉄路(高鉄)の2023年の利用者数は延べ7308万6668人で、前年比34.9%増え、コロナ前の19年を8.4%上回った。自由席車両を3両から5~8両に増やしたものの、ラッシュ時はすし詰め状態で、乗車できないことがあると不満の声が出ている。新型車両を導入する予定の27年まで、混雑が続く恐れがある。11日付聯合報などが報じた。

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 高鉄の24年第1四半期(1~3月)の利用者数は延べ1947万9401人で前年同期比10.8%増加した。コロナ前の19年第1四半期と比べると、18.8%増加した。

 第1四半期の利用者数が多かった駅は、▽台北駅、延べ401万8000人、▽台中駅、326万8000人、▽高雄左営駅、270万7000人、▽桃園駅、223万2000人──の順だった。桃園駅は前年同期比14%増加した。

 高鉄は23年3月から3回増便し、週1016便から週1060便に増えた。7月にも43便増便し、週1103便運行する予定だ。

 高鉄は、日立製作所と東芝などのコンソーシアム(Hitachi Toshiba Supreme Consortium、HTSC)から、新型車両12編成(144両)を調達する契約を締結しており、26年から納車、27年から導入する計画だ。

台鉄の値上げも追い打ち

 王国材・交通部長は、高鉄は昨年100億元以上の利益を出しており、値上げを検討しているものの、赤字に陥らない限り、新車両の調達が優先だと語った。

/date/2024/05/13/00hsr_2.jpg高鉄は、最高時速300キロメートルで、台北駅~高雄左営駅は最短1時間36分と、台鉄や高速バス、自家用車の半分以下の時間で移動できる(高鉄フェイスブックより)

 高鉄の台北駅~左営駅間の運賃は1490台湾元(約7200円)で、2007年の開通当初と同じだ。13年に1630元に値上げしたが、15年に1490元に戻した。乗車時間は最速で1時間34分。

 国営台湾鉄路(台鉄)の台北駅~高雄駅間の運賃は、特急列車の自強号や普悠瑪(プユマ)号が843元で、自強号で最速3時間57分、プユマ号でも3時間40分かかる。

 1月に法人化(国営企業化)した台鉄は、下半期(7~12月)に運賃値上げ案を交通部に提出する予定だ。台鉄は過去29年間、一度も運賃を調整しておらず、一時は台北駅~高雄駅間の運賃を1143~1218元まで引き上げるとの報道が出たが、交通部の胡湘麟・政務次長は現在検討している案とは異なると説明した。

 台鉄が大幅値上げし、高鉄との運賃差が縮小すれば、高鉄がさらに混雑する恐れがある。

 

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