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ウーバー、フードパンダ台湾事業を買収計画【図表】(トップニュース)/台湾


ニュース 商業・サービス 作成日:2024年5月15日_記事番号:T00115310

ウーバー、フードパンダ台湾事業を買収計画【図表】(トップニュース)/台湾

 米ウーバー・テクノロジーズは14日、独デリバリーヒーロー傘下の飲食店の宅配代行サービス(フードデリバリーサービス)、フードパンダの台湾事業を2025年上半期(1~6月)に9億5000万米ドルで買収すると発表した。台湾大手2社を合計すれば、提携店舗は10万店以上、ユーザーは300万人以上となり、市場シェアは80%を超える。公平交易委員会(公平会、公正取引委員会に相当)は14日、市場シェア80%なら独占といえるので、承認しない可能性があると説明した。15日付聯合報などが報じた。

/date/2024/05/15/00delivery_2.jpgウーバーは、台湾は重要な市場で、長期的に投資すると説明した。フードパンダ台湾事業の買収が実現すれば、台湾ではテック業界以外で、過去最大規模の買収となる(14日=中央社)

 ウーバーは、買収完了後、フードパンダの台湾事業の提携店舗やユーザーをウーバーイーツのプラットフォームに移行すると説明した。ウーバーイーツは台湾の北部や主要都市に強く、フードパンダは南部や地方都市に強く、相互補完効果があると指摘した。

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 公平会の陳志民・副主任委員は、まだ申請は出ていないが、大手2社の市場シェアや売上高は非常に大きく、▽市場集中度、▽価格決定力、▽カルテルなどの価格協定、▽市場の効率性──を慎重に審査すると語った。

フードパンダ、利用者最多

 資訊工業策進会(資策会)産業情報研究所(MIC)の2023年調査によると、消費者が最もよく利用するフードデリバリーサービス(複数回答)は、フードパンダが73.6%で最も高く、2位はウーバーイーツの57.6%だった。

 3位以下は、▽スーパーマーケット最大手、全聯福利中心(PXマート)の「PXGo!小時達」、8.8%、▽コンビニエンスストア最大手、セブン-イレブンを展開する統一超商(プレジデント・チェーンストア)傘下の「フードモ(foodomo)」、8.8%、▽電子商取引(EC)サイト、蝦皮購物(ショッピー)の「蝦皮美食外送」、6.7%──と続いた。

 業界関係者は、「韓国のアマゾン」と呼ばれる韓国EC大手の酷澎(クーパン)が韓国でフードデリバリーのクーパンイーツを運営しており、台湾でもフードデリバリーを展開する可能性があると指摘した。

親会社が赤字

 フードパンダ親会社の独デリバリーヒーローは、世界をリードするサービスを提供し続けるため、経営資源を他の市場に集中すると説明した。

 デリバリーヒーローは、コロナ禍で急成長を遂げたものの、23年から世界で大規模な人員削減を行っており、フードパンダのタイ、シンガポール、フィリピン、マレーシアなど東南アジア7カ国の事業を、配車サービス最大手のグラブ(Grab)に10億ユーロ(約1700億円)で売却するようだ。

 

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