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作成日:2008年11月13日_記事番号:T00011551
陳水扁前総統が独房へ、囚人番号は2630

国務機密費流用などの疑いで逮捕された陳水扁前総統は12日、収監先の台北看守所で独房生活をスタートした。
陳前総統はこの日午前8時半に拘置所に到着した後、他の収監者と同じく規定通りに全裸になり、肛門などの身体検査を受けた。総統経験者では初めての逮捕者となった陳前総統の囚人番号は「2630」。拘置所ではこの番号で呼ばれることになる。
皮肉なことに陳前総統が収監された独房「46号室」は、2年半前インサイダー取引の罪で逮捕された娘婿の趙建銘氏が収監された部屋だった。同室は面積わずか1.86坪と、陳前総統の93坪の自宅マンションとは雲泥の差。モニターによって食事や排泄、睡眠など行動の全てを24時間監視され、プライバシーは全くなくなる。
陳前総統は午前9時すぎに独房に入室後、囚人服に着替え、拘置所で購入した洗面用具や布団などの生活用品を受け取った。差し出された朝食には手をつけず、独房の畳に横になって寝返りを打っていたが、ほどなく眠りについたという。
監視員が12時に昼食を取るよう起こしたものの、陳前総統は「疲れているので休みたい」と言い、水を飲んだだけでまた深い眠りに。午後四時半に目を覚まし、シャワーを浴びて呉淑珍夫人から差し入れられた室内着に着替えた後は夕食にも口をつけず、消灯時間の午後9時まで持参した事件関連の資料に熱心に目を通していたという。
陳前総統は13日も依然、食事を全く口にしていない。弁護士によると、これは「政治的迫害」に対する抗議だという。