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TSMCの嘉義CoWoS工場建設停止、遺跡発見か【図表】(トップニュース)/台湾


ニュース 電子 作成日:2024年6月18日_記事番号:T00115913

TSMCの嘉義CoWoS工場建設停止、遺跡発見か【図表】(トップニュース)/台湾

 ファウンドリー最大手、台湾積体電路製造(TSMC)の南部科学園区(南科)嘉義園区(嘉義県太保市)の先進パッケージング(封止)工場(P1)の建設工事で、遺跡のようなものを発見し、作業を停止した。今後、P1工場の用地では発掘作業を行い、先に2基目(P2)の工事を進める。P1工場は5月に着工し、2026年末に完成、28年にAI(人工知能)半導体などのチップ・オン・ウエハー・オン・サブストレート(CoWoS、コワース)を開始する計画だった。CoWoS供給不足が続く中、TSMCの嘉義工場の進捗が懸念される。18日付工商時報などが報じた。

/date/2024/06/18/00tscm_chiayi_2.jpgTSMCのP1工場用地で17日、実地調査を行った(17日=中央社)

 P1工場用地では5月末、遺跡らしきものが発見され、6月初めに文化資産審議会が開かれた。文化資産保存法に基づき、発掘作業を行うため、P1工場建設工事を停止した。

 南科管理局は17日、先にP2工場を建設し、従来の完成時期が大きくずれることはないと説明した。

 TSMCは17日、主管機関の規定に従うとコメントした。

 TSMCのP1工場、P2工場の用地は計20ヘクタールで嘉義園区の開発面積88ヘクタールの約2割を占める。新竹科学園区(竹科)竹南科学園区の先進封止工場(AP6、苗栗県)の14.3ヘクタールより4割広い。

南部の重要拠点

 嘉義園区は、南部の半導体クラスター(集積地)「南部半導体S廊帯」推進で重要な拠点だ。TSMCは、先進2ナノメートル製造プロセスの後工程となるCoWoSのほか、3次元(3D)パッケージングのSoIC(システム・オン・インテグレーテッド・チップス)などを導入するとみられる。

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 グラフィックスプロセッサー(GPU)大手の米エヌビディアは26〜27年に、AI用GPUの「ルービン(Rubin)」をリリースする予定で、GPUチップレット(小さな半導体のダイ)アーキテクチャとCoWoS-Lを採用するようだ。

 米アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)は第4四半期(10〜12月)にAIアクセラレータ「MI325X」の新モデルをリリースする予定で、SoIC G2のハイブリッド・ボンディングを採用する。

 証券会社によると、25年末にTSMCのCoWoS月産能力は6万枚に拡大する見通しだ。

台湾で5工場建設

 TSMCは、今年、台湾では製造工場3基と先進封止工場2基、海外では製造工場2基を建設する計画だ。竹科と南科楠梓園区(高雄市楠梓区)では2ナノ工場を建設中で、25年に稼働する予定だ。

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 TSMCは、ハイパフォーマンス・コンピューティング(高性能計算、HPC)需要の高まりを受け、3ナノ生産能力を3倍に拡大する。先進製造プロセスは20~24年の年平均成長率(CAGR)が25%に上る見通しだ。

 

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