ニュース 電子 作成日:2024年6月21日_記事番号:T00115988
ファウンドリー最大手、台湾積体電路製造(TSMC)は、AI(人工知能)需要で、先進パッケージング(封止)技術、チップ・オン・ウエハー・オン・サブストレート(CoWoS、コワース)受注が満杯となっており、2年後の先進封止不足を見据え、ファンアウト・パネルレベルパッケージング(FOPLP)技術を研究開発(R&D)するようだ。量産まで数年かかるものの、生産効率は現行の12インチウエハーの3倍以上となる。FOPLPはサムスン電子のほか、液晶パネル大手、群創光電(イノラックス)が提供しており、生産能力が受注で満杯となっている。日本経済新聞の英文メディア、日経アジアの報道などを基に、21日付経済日報などが報じた。
TSMCは20日、FOPLPなど先進封止技術の進捗(しんちょく)については注視しているとのみ説明した。
消息筋によると、TSMCは現在、長さ515ミリ、幅510ミリの矩形基板(パネル)で試験している。使用できる面積は現行の12インチウエハーの3倍以上で、より多くのチップが配置できる。
TSMCは、高性能計算(ハイパフォーマンス・コンピューティング、HPC)などの先進封止のCoWoS供給能力が不足しており、南部科学園区(南科)嘉義園区(嘉義県太保市)でCoWoS工場を2基建設中だ。
イノラックス、FOPLP受注満杯
イノラックスのFOPLPは、半導体大手メーカーからの受注で満杯となっている。FOPLP月産能力は1000枚で、主に耐圧車用やHPC、通信製品向けだ。
イノラックスは2017年に経済部技術処の支援を受けてFOPLPに参入した。矩形基板は利用率が95%と、従来の円形ウエハーより高い。業界最大の3.5世代のガラス基板で製造した半導体は、12インチウエハーの生産面積の7倍と説明した。
イノラックスの楊柱祥・総経理は、FOPLPは車載用ICや高電圧ICに向いており、台湾や海外の顧客にサンプルを送付済みで、下半期(7〜12月)に量産に入る見通しだと説明した。将来的に月産能力1万5000枚を目指している。今年、FOPLPの第2期計画で、生産能力を数倍に引き上げる予定だ。
【セミナー情報です】
AIとkintoneで経営が楽になる!デジタルツールによる経営課題解決法セミナー。7月8日開催。オンライン受講も受け付け中。
検索は「ワイズ、デジタルツール」。
【セミナー情報の詳細はこちら】
https://www.ys-consulting.com.tw/seminar/115222.html
台湾のコンサルティングファーム初のISO27001(情報セキュリティ管理の国際資格)を取得しております。情報を扱うサービスだからこそ、お客様の大切な情報を高い情報管理手法に則りお預かりいたします。
ワイズコンサルティンググループ
威志企管顧問股份有限公司
Y's consulting.co.,ltd
中華民国台北市中正区襄陽路9号8F
TEL:+886-2-2381-9711
FAX:+886-2-2381-9722