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台プラ集団、ポスト王永慶でお家騒動


ニュース その他製造 作成日:2008年11月14日_記事番号:T00011601

台プラ集団、ポスト王永慶でお家騒動

 
 台塑集団(台湾プラスチックグループ)創業者の王永慶氏が10月死去したことを受け、次男の王文祥氏はこのほど、商業周刊のインタビューに対し、米国から台湾に戻ってグループ経営に参画する意向を示し、兄弟姉妹の間に不協和音を生んでいる。14日付蘋果日報が伝えた。
 
 王永慶氏は生前、自分と弟の王永在氏の子供や生え抜き経営幹部7人による経営決定グループ(王文淵、王瑞華、王瑞瑜、王文潮、李志村、呉欽仁、楊兆麟)にグループのかじ取りを託していたが、それに含まれない王文祥氏はその機能に疑問を呈し、「グループ経営は9人の子供が共に担っていくべきだ」と主張した。
 
 王文祥氏は「7人の決定が、台湾塑膠工業(フォルモサ・プラスチックス)など主要4社の董事長による決定を覆すなど不合理だ」「7人グループが何をしているのか理解できない」と指摘し、自らを含む9人の子供による共同経営が望ましいとの立場を表明した。
 
 これに対し、「7人組」側は「意見交換を通じ主要4社の董事長(台塑、南亜、台化、台塑化)を助け、完ぺきな戦略決定をしている。彼(王文祥氏)は事情も知らずにそんなことを言うべきではない」と反発しているという。
 
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8日に行われた王永慶氏の葬儀で弔辞を読む王永在氏(左)。グループ内部で勢力争いが起きれば、同氏の動きが鍵を握るという観測もある(8日=中央社)

王永在氏、長庚医院董事長就任へ
 
 王文祥氏は長年米国でグループ関連企業の総経理を務めているが、経営決定の中枢からは外されていた。ところが、王永慶氏の死去に伴い、「権力奪回」を試みた形で、王永慶氏の2番目の夫人の子供(王文祥氏ら)と3番目の夫人の子供による微妙な確執が表面化した。
 
 一方、王永慶氏の弟で台プラ集団の共同創業者である王永在氏は、王永慶氏の子供による後継争いが表面化したことを受け、グループのトップを象徴するポストである長庚紀念医院董事長に就任する方針を固めたもようだ。王永慶氏が務めていたポストに自ら就任することで、親族内の対立を和らげたい狙いがあるとみられる。