ニュース 社会 作成日:2024年7月26日_記事番号:T00116643
台風3号(アジア名・ケーミー)が25日深夜から未明に台湾を横断し、中南部など47の観測所で総雨量1000ミリメートル以上となる記録的な豪雨に見舞われた。高雄市旗山区で土砂崩れが発生し、民家に土砂が流れ込み、高齢の夫が死亡、妻が負傷するなど、中央災害応変中心(災害対応センター)の統計の26日午後2時の発表によると、死者7人、行方不明1人、負傷者785人に上った。浸水や道路冠水の報告は計3060件で、うち162件はまだ水が引いていない。高雄市、台南市など中南部や離島の9県市が26日も公共機関・学校を休みとする「停班停課」措置を取った。頼清徳・総統は26日、被害状況を視察し、浸水50センチメートル以上で補助金2万台湾元(約9万4000円)、50センチ以下で1万元を支給すると表明した。26日付自由時報などが報じた。
高雄市三民区の地下駐車場が浸水し、ポンプ車などでバスタブ3万個分、6000立方メートルの水の排水に当たった(25日=中央社)
高雄市は、市中心部も道路という道路が冠水し、まるで「川の道」となった。豪雨で、排水設備や貯留施設が満杯となったためだ。
高雄市前金区博孝里の方文杰・里長(最小行政単位の長)は、24日夜の降雨はまるで滝のようで、高雄市中心部を流れる河川、愛河の水があふれて50センチ以上浸水し、1階のオフィスは水浸しとなったと語った。前金区の冠水は珍しく、過去30年で最も深刻だと話した。
高級住宅が立ち並ぶ高雄市鼓山区の高雄市立美術館周辺も道路が冠水した。
陳其邁・高雄市長は、2009年8月の台風8号(アジア名・モーラコット)よりひどいと語った。
聯合報によると、台風3号で、高雄市の総雨量は2200ミリ予想、24時間降水量は高雄市茂林区が1343ミリだった。09年の台風8号は、総雨量2500ミリ、日降水量1334ミリ(当時の高雄県桃源郷)。土砂災害で小林村の474人が生き埋めとなり、死者は681人、負傷者は33人だった。
高雄市旗山区で25日、土石流が民家に流れ込み、夫(78歳)は死亡し、妻(79歳)は土砂の中から救出された(25日=中央社)
停電84万戸以上
台南市では、25日午後6時までに浸水や冠水報告が193件あり、459人が避難した。台南市新営区、塩水区の道路が冠水した。台南市左鎮区では、平和橋が閉鎖され、まるで「陸の孤島」となった。
嘉義県と台南市の境を流れる河川、八掌渓の水が氾濫し、台南市後壁区の農地が冠水した(25日=中央社)
嘉義県では25日未明、台南市との境を流れる河川、八掌渓の水が氾濫し、一時2メートル以上浸水した。
南投県では、土石流などで道路が寸断し、信義郷の2カ所が陸の孤島となり、合計1700人以上が取り残された。
交通部中央気象署(CWA)は25日、南部の雨は長引くとして、高雄市や屏東県の山間部の総雨量予測を1800ミリから2200ミリに引き上げた。
台湾電力(台電、TPC)によると、停電は26日午後1時時点で延べ84万7226戸で、うち3万5326戸がまだ復旧していない。
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